2015年3月9日月曜日

#773 futuristic forestry 2.1

生憎の曇り空の中、いつもより少し早めに起床する。気仙沼に比べると三重は雨が多い。しかし、今日は全国的に天気が崩れるそうなので、何も地理的な要因によるものではなさそうだ...
3月11日が近いため、東海地方の新聞にも被災地関連の記事で溢れていた。恒常的な報道は難しいだろうが、せめてこの時期だけでも全国に知られるのは救いだ。
カバンに荷物を詰め、最寄駅へ向かう。

今朝も、また高校の同級生Kと同じ電車になる。通勤ラッシュの時間帯とはいえ、余裕で着席できるのはJRのメリット。静かな車内で少し話をした。電車は定刻に名古屋駅へ到着する。

人混みを掻き分けて、新幹線改札へと向かう。朝の忙しい中、Kは改札口まで見送りに来てくれた。再会を約束してホームへと上がる。

見慣れた青と白の新幹線で東へと向かう。
辛うじて見える富士山
そして東北新幹線へ乗り換える。
乗ってきた新幹線
乗っていく新幹線
高さの違い
赤い新幹線に乗り、北へと向かう。上野駅を出ると、別の乗客から声を掛けられる。A席とD席を間違えていた...
雨を切り裂きながら、320km/hで東日本を疾走する。2時間ほどで盛岡に到着する。

今日のシンポジウムに誘ってくれた住田のI氏から連絡が入る。ちょうど駅近くに来たそうで、クルマに乗せてもらうことに。いつもの大型1BOXとは異なり、ジムニーに大きな体をねじ込んでいた。

駐車場にクルマを置き、会場のエスポワールいわてへ。県庁周辺は○○会館が林立しており、少し迷う。昼食を食べそびれたので、コンビニでカロリーメイトを買う。

会場入りすると、岩手県庁のE技師、U主査と顔を合わせる。昨年度は頻繁にお会いしていたが、二人とも遠くに異動してしまったので会う機会は激減してしまった。派遣時にお会いできるのは今日が最後だろう。高尾か、沼田か、はたまた霞が関か...いずれお会いしましょうとお伝えする。

定刻となり、「平成26年度地域けん引型作業システム改善実証調査事業成果報告会」が始まる。
 冒頭、事業概要の説明が行われる。
 岩手県では、地域のリーダーとなる地域けん引型林業事業体が認定されており、今回の事業は、その事業体からを提案を受けた内容を審査し、県がバックアップを行って実証実験をするという内容である。3事業体が手を上げており、引き続き成果報告が行われた。

まずは、岩手中央森林組合。
 フェラバンチャー付ザウルスロボと呼ばれるバックホウアタッチメントによる作業道作設、大型トラクターによる運材が行われた。

続いて、川又林業。
 シイタケの原木の生産を行っており、手作業に代わってストローク式ハーベスタを使った集材、運材ラックの代替としてナイロンテープを使った簡易包装などが行われた。

そして、西間林業。
 詳しい内容は以前のブログを参照...

インターバルを挟み、後半は高知大の後藤教授による「先進的な林業機械の導入と新たな挑戦、その概要と普及の取組み」という講演が行われた。
以前K主査が話していたように、岩手ではこれから架線集材に力を入れていきたいとのことだったので、高性能林業機械を活用した架線集材の話に重きが置かれていた。

今日の報告で気になったのは、一様に「機械を使うための広い作業道が必要」のと発言だった。タイトな地形に合わせた作業道に、コンパクトなシステムで施業を行う紀宝の師匠が正しいと思っている自分にとって、少しギャップを感じた。そのあたりはI氏も理解しているので、「三重では無理だよね...」と。

会が終了し、K主査に挨拶をしてから、I氏と、その友人で岩手町で素材生産を行うY氏と3人で練習に向かう。
話は今年岐阜で開かれる林業機械展になる。再会の日が楽しみでならない。

そして、引き続き「なでしこ市場」という店に場所を写し、ノースジャパン素材流通協同組合のO氏、N氏、Y氏も交えて宴席となる。

県内をはじめとする素材生産業者が出資者となり、組合としてまとまることで大ロットの出荷が出来るようになった。年間の出材量は23万m3。近年は海外への輸出などにもチャレンジし、紫波町に建設された住宅団地「オガールタウン」への地域熱供給事業にもかかわりがあるとのことだった。
おいしくなーれ♪
聞きたいことは山ほどあるが、終電の時間となってしまった。ギリギリまで粘り、タクシーで盛岡駅まで急ぐ。
J70番台
一ノ関で大船渡線に乗り換え、気仙沼駅へ。冷たい雨が街を濡らしていた。