2015年3月5日木曜日

#769 400年の歴史

すっかり春らしくなり、窓から差し込む光はかなりの暖かさを帯びていた。急ぎ荷造りをして、スーツを着てベースキャンプを出発する。

最寄りのバス停近くでまるきの店主と出会い、そしてU氏がバスを待っていた。結婚式に参列するために佐賀に帰省するとは聞いていたが、同じバスになるとは...仙台までの道中、職場では出来ないような話をいろいろとする。

昼頃に仙台に到着する。U氏と昼食を摂ろうと、仙台っ子ラーメンへ。醤油豚骨系だが、豚骨の本場のU氏からすれば満足のいく味だったか...
仙台駅近くのAER(アエル)という建物へ向かう。午後から開催される海岸防災林再生活動セミナーへ。
 冒頭、国土防災技術の田中氏により、海岸防災林の整備について説明が行われる。林は勝手に育つわけではなく、下ごしらえからこだわっていかないと成林は難しい。以前実践した時と同じ内容を改めて聞く。
休憩の合間に展示を眺める。
後半は、森林整備課の小杉課長による、宮城県の海岸防災林整備の歴史などを振り返る説明が行われる。
以前も類似の内容を聴いているが、改めて紐解くことに。
新田開発のために、政宗公の時代から整備が進められた海岸林。最初は遠州のクロマツが持ち込まれたが、今や自力でコンテナ苗の生産が行えるようになっている。
防風、防砂、防潮、そして津波被害の軽減。海岸林の求められる役割は多岐にわたっており、災害が発生するたびに新たな発見もある。
400年の歴史を守り、そして再び再生の道を歩む。宮城と海岸林は切っても切れない縁にある。

最後に、椎名誠氏による講演が行われる。
タイトルとは相反し、自らの旅行記を中心とした話だった。文化や風習の違いから、改めて日本の素晴らしさを説く氏の語り口。会場は笑いに包まれる。

会が終了し、顔見知りの参加者に挨拶をしてから帰路につく。仙台駅から東京駅を経て三重へ。宮城も今日は暖かだったが、三重は更に暖かかった。

偶然にも、実家の最寄り駅で高校の同級生Kとばったり。同じ電車に乗っていたようだ。少し近況報告してから、再会を約束して別れた。