2015年2月28日土曜日

#764 一生の友達 #1

いつもより少し遅い時間に起床し、洗濯などをしていると、S総括から電話が入る。フェリー乗り場まで乗せていってほしいとのことだった。

11時過ぎにフェリー乗り場に向けて出発する。風もあまりなく気温も高め。絶好のドローン日和だが、今日は業務が・・・

エースポートに到着し、駐車場管理のおんつぁん、A氏に挨拶。仕事で向かうと伝えると、「遊びしかだめだべ(笑)」と返事が返ってきた。
大島行きのフェリーに乗り込む。外の景色を眺めることもなく、モグモグと買ったパンを食べる。
船内には土砂を積んだダンプが数台。効率は決して良くなさそうだが、やむを得ないのだろう。
浦の浜に到着する。1台のクルマでピストン輸送してもらうことになっていたので、S総括、K氏と自分は待合室で少し待つことに。
ペレットストーブと住田製ペレット
大島開発センターに到着。ここで開催される防潮堤ならびに防災林の説明会の準備を行う。既に三陸新報のT氏が来場されており、少し話をする。
三々五々と来場者がお越しになられる。その中に、以前お話を伺った水上忠夫先生が。同姓のよしみで家紋の話になる。今日もお元気で居られたので安心する。

13時半から説明会が始まる。会場は満席となり、追加で座席の補充を行う。そして自分は動画撮影を行う。
説明会はおよそ1年ぶりとなる。この1年間で進められた設計内容や方向性について説明が進められる。より具体化した内容について、より具体化した質問や意見が寄せられる。この事業への関心の高さを感じる。(会の様子などはこちらから)

予定通り会は終了する。後片付けを始めているころに、大島のしんちゃんことO氏と。K氏が説明会の途中から来てくれていたと教えてくれた。資料の簡単な説明を行い、少し話をする。大島の未来、気仙沼の未来はしんちゃんにかかってるんだよ、とプレッシャーをかける。

帰路は浦の浜までクルマに乗り切れなかったK氏、H主事とともに、O氏に送ってもらうことに。
本来なら亀山から撮影したと言っていた鹿児島のk氏がフェリーで到着しているはずなのだが、1時間遅れるとのこと。さすがk氏...

再びフェリーで本土へと戻る。
デッキに現れたk氏
行きも帰りも工事関係車両満載
フェリー乗り場から気仙沼の母の元へ。頭を切ってもらおうかと思っていたが、明日の卒業式に参列する予約のお客さんを優先するとのことで、明日に先送りとなる。偶然にもミサコさんが来ていたので、3人で雑談タイムとなる。ミサコさんから「最近姿見ないね」と言われる。徒歩通勤だとルートが変わっちゃうんで...汗

ベースキャンプへと戻り、しばらくすると、杣遊会のI氏、そしてKさんが迎えに来てくれる。今日は高田へ連れていかれることになるが、果たしてどこに行くのやら...

米崎の田んぼ道を進むと、真新しい料亭が現れる。
「今日は何の日か知ってる?」とI氏。先日事務局のM氏から電話があったので、なんとなく察しはついていた。そしてしばらくするとハイエースに満載されて、杣遊会のメンバーがそろう。

一足早く、送別会を開催してもらった。2011年の大船渡市役所派遣時代からお世話になっている杣遊会のメンバー。2度目の派遣でも忘れられない思い出がたくさんできた。被災地での暮らしが充実していたのも、このメンバーのおかけである。本当に感謝してやまない。
Kさん自作の気仙名物「かぎもち」
短い時間では話足りない。もっともっと話したいことがあったが、無情にも時間となってしまった。餞別までいただいてしまい、本当にありがたかった...
帰路は再びI氏に乗せてもらう。大船渡でまっちゃんことM氏をおろし、再び高田でY君と合流、I氏、Kさん、そして住田の森林管理官事務所にいるAさんも加わり、学生のノリで気仙沼のファミリーレストランへ。

車内でI氏と木材の過積載について話になる。建設業界や運輸業界では過積載は厳しく取り締まられており、コンプライアンス的にも問題である。しかし林業業界ではあまり話題になることもない。こういった「非合法木材」によって市場の価格決定がなされるのであれば非常に問題であり、ひいては業界を大きく疲弊させてしまうことになり兼ねない。海外の非合法木材に注目が集まるが、日本でもこういった問題があるのであれば、それは是正しなければならない。現場ならではの着目点に、頭が下がる。

みんな若いなーと思いながら、いろいろな話で盛り上がる。I氏が、「再来年フィンランド行きましょう!」と持ち掛けられる。林業機械展へのお誘いだった。スマホでいろいろ探していると、想像以上に安価で行けることが分かった。岩手に行くのと変わらないくらいかも。その日を楽しみにして待つことに。

日が変わって随分時間が経ってから散会となる。このメンバーとはまた必ず顔を合わせるだろう。一生の友達になることを祈念して...

2015年2月27日金曜日

#763 それぞれの残務

また寒い朝を迎える。それでも、日差しに温かみはあり、少しは春めいてきている様ではある。いつものように準備して、いつものように出勤する。

月曜からやってくる現場技術業務委託のスタッフ用の資料作成を進める。ボリュームが多すぎるために、やたらに時間が掛る。出発時間までに作業を終えることが出来なかった。

Hという施工箇所の用地買収契約のため、K氏、H主事、A主事とともに南三陸へ向かう。時間的都合から2チームで稼働する必要がるため、急きょK氏にお出まし願うことに。
さんさん商店街で昼食を摂る。
途中、今日からオープンしたコンビニがある。元々は近くの別の場所にあったが、おそらく河川堤防の工事により移転を余儀なくされた。一時コンビニの無い砂漠地帯になっていたが、これで一安心。
Hという施工箇所遠景
 2チームに分かれて契約事務を行う。すべてがスムースに完了する。これまでA主事が準備を進めていてくれたおかげである。A主事を労う。
帰庁後、再び月曜のための資料準備に。なんとか一式そろえることが出来た。

強風吹きすさぶ中、「ぴんぽん」で先日のツアーの反省会を行う。鹿児島のk氏が作成してくれたフォトブックをつまみに、くだらない話で盛り上がる。このメンバーと時間を共有するのもあと少しかと思うと、少し切ない。
大島のしんちゃんことO氏が、知らない人に声を掛けられていた。市役所にいる伊藤さんという方と間違えられたらしい。確かに、自分も前から似ていると思っていた。k氏と同じ部署なので、ますますそう思われたのだろう...

船の時間が迫ってきたO氏とお別れし、閉店時間に散会となる。もう少し...という話になり、24時間営業のファミリーレストランに河岸を変える。残された時間で何をすべきか。もちろん、仕事の話ではないのだが...

小雪が舞い散る中、k氏にベースキャンプへ送ってもらった。本当に春は来るのか、不安になった。

2015年2月26日木曜日

#762 時の流れ

ここ数日の暖かさは失われ、ひんやりとした朝を迎える。いつものように準備して、傘をもって出勤する。

朝からNという施工箇所の現場代理人氏から連絡が入る。スケジュールの件で相談したいということだった。そして、現場技術業務委託の担当氏が来庁し、別室の執務スペースの準備を整え始める。

三度、現場代理人氏と打合せを行う。N技師も入ってもらい、スケジュール周りを重点的にチェックする。さらに詳細資料の提出をお願いする。

メンバーの出入りが激しく、午前中に予定していた打合せは流れる。
午後、現場技術業務委託に関する庁舎利用関係の調製結果について議論になる。あまりにも杓子定規すぎる庁舎管理者の対応にがっかりする。その前にやるべきことがあるのでは...と。

そして、失念していた資料作成を行っていたら、昨年度に兵庫から派遣されていたT氏から電話が入る。まずはK氏と話をし、自分に交代してもらう。1度は気仙沼に来訪する予定をしていたそうだが、結局業務多忙につき流れてしまったとのこと。またいずれ、T氏とも会える時が来るだろう。

Nという施工箇所の現場代理人氏から電話が入り、資料を送ってほしいとの依頼だったのでメールにて送付することに。しかし、添付した図面を見るや否や、即電話を掛けてくる。反射的に電話を掛けてきたことに対し、いや、電話で話をする前にやることがあるだろうと、思わず口走ってしまった。

T班長、H主事、A主事とHという施工箇所の用地関連の打合せをする。まだ不足していることもあるが、最近のA主事の成長っぷりは目を見張る。半年前では考えられないくらいにきちんと資料を作成し、関係者に連絡を取っている。まだ押したり引いたり出来ないところはやむを得ないが、それでもよく頑張ってくれている。

引き続き、土曜日の説明会の打合せを行う。10人のメンバーが顔を合わせるが、昨年度参加していたのはS総括とH主任主査、そして自分という状況に愕然とする。

N技師が、自分のネックストラップに気づいたので、3度目の鍵紛失しないように首からぶら下げていると伝えると、K氏が「いや、また失くしても大丈夫ですよ(笑)」と、管理人さんが預かっているスぺキーをちらつかせてきた。おい、また鍵失くしたのかよ...

業務終了後、同じタイミングで帰宅するH主事と途中まで一緒に帰ることに。来年度も確実に残っているメンバーの一人だが、今以上に素晴らしい面子に恵まれることを祈念する。

小雨の中、あまり遠くまで歩きたくなかったので、オーベルで夕食とする。
焼き肉定食
めっきり寒くなった道を、ベースキャンプへと戻った。

2015年2月25日水曜日

#761 next generation 2

緩やかに気温が下がってきたが、それでもこの季節にしては随分暖かな朝を迎える。いつものように準備して、いつものように出勤する。

机上があまりにも汚く、重要な書類を紛失する恐れが出てきたので、少し整理することにした。K氏から「異動の準備ですか(笑)」と聞かれるが、いや、そういうわけではないんだが...

年度末の精算時期に合わせて順番に作業を行っていたが、ラスト一つを残して完了させることに成功した。
非ライブカメラAいぜn
午後、N技師のリクエストにより、治山施工予定箇所をドローンで撮影することに。N技師の思惑もあり、T部長も同席願うことに。
以前から、業務へのドローンの活用を思っていた矢先、N技師も同様の発想をしていたのがうれしかった。GoogleEarthという便利なソフトがあるが、しかし、すべて現場でその写真が適切であるかどうかは分からない。そういった点では、ドローンなら自分の意図する場面を捉えることが出来る。
そして、N技師は業務用ドローンの導入を企てている。「水上さんがいるうちしか出来ないから・・・」と。T部長へのプレゼンテーションもうまくいった。果たして導入なるか...

業務終了後、竹の里という店で部の有志の懇親会となる。有志と言いつつ、2/3のメンバーが集結していた。
N技師が企画したこともあり、忙しく動き回っていた。週の中日と言うこともあり、少しセーブしておくことに。
T班長と隣の席になったので、色々と話をする。「気仙沼に赴任して、派遣や任期付職員の上司になることは不安じゃなかったですか?」と尋ねると、「そんなことはないよ」と。確かに、今のメンバーの動きを見れば、その気持ちはわかる。久々の公共事業ということもあり、気苦労は絶えなかっただろう...

今日、早々と内示のあったI主事が隣に座る。I主事も、よく問題を起こすO技師のことを気にかけており、そしてO技師の長所も見抜いていた。もっとフォローできればと悔やんでいたが、それはI主事があと10年もすれば出来るようになるだろう。

中締めとなり、代行で戻ることになる。N技師、総務のA主事、U氏と代行を待っているうちに、もう1件行こうかという話になる。

N技師の宿泊先にクルマを止め、歩いて2ndというバーへ。自分以外は20代、しかも2人は20代前半という若者に囲まれて懇親となる。この時間はN技師の独壇場だった。

日が変わる前に散会とし、ベースキャンプへと戻る。兄のいない総務のA主事、U氏は、しきりにN技師が兄だったらと話していた。そうだね、自分はもう兄ではなく父のが近い歳なんだよね...

2015年2月24日火曜日

#760 communication++

昨日より心持ちひんやりしているが、春のような暖かい朝。このまま春を迎えられれば良いのだが、そうは問屋が卸さないだろう。いつものように準備して、いつものように出勤する。

今日も朝からNという施工箇所の打合せだった。昨日に引き続きN技師にも参加してもらい、現場代理人氏とその上司と打合せを行う。発注者側の条件は既に伝えてあるし、以前の打合せ内容が大きく改変されていることも伝える。思わず、相当酷いメッセージを口走ってしまった。失われた時間を取り返すために、資料の作成を依頼する。

A主事へHという施工箇所の用地関連の作業を依頼し、T班長、H主任主査とIという施工箇所について打合せを行う。あぁ、設計書の組み換えが...

その後、治山班のM技査から連絡がある。技術基準に関しての追加情報がもたらされる。その旨をN技師に話すが、理由がわからないと言う。えぇ、自分もなぜそのルールが追加されるのか理由がわからない...
非ライブカメラA
午後、設計書の組み換えに時間が費やされることになる。

夕刻、新たに現場技術業務委託のスタッフを迎え入れるために、別室のロッカー移動を行う。班員がサッと出向いて、サッと移動を完了させる。その雰囲気も、1年近く経過したからか、とても親密な感じになっていた。A主事もつまらない冗談を口に出せるようになってきた。

業務終了後、久々にまるきへ。おばさんから「あざら」を出してもらった。うーん、やはり大人の味だ...
煮干しラーメンはうまい
帰宅後、カントクことO氏から電話がかかって来る。こちらは受注者とのコミュニケーションに困っており、O氏は発注者とのコミュニケーションに困っているようだった。おそらく、それを入れ替えればお互いにとって最善なのでは?と思った。

2015年2月23日月曜日

#759 人が作るもの

連日春のような天気が続いているが、ここ気仙沼も例外ではなかった。窓を開けると暖かな風を感じることが出来る。いつものように準備して、お土産を持ち、5号機で出発する。

N技師が、自分が回覧していた変更設計書と、治山必携とを見比べていた。今回の変更が重要変更に該当するのではという指摘だった。どう読み解いても、重要変更に該当しないのだが、ある単語を切り抜いて該当するのではと思ったようだ。

N技師に、通常時のルールと災害時のルールについて少し話をする。
平常時は定められたルールに従うべきだし、そのルールも理由があって定められたことは理解している。しかし、災害時には通常時のルールが足かせになる場合もあるし、東日本大震災のような巨大災害を想定せずに作成されているルールがほとんどである。

行政職員として、ルールを守ることは当然である。しかし、現状と合致しないルールであれば、それを変更するのも行政職員としての義務だろう。ルールは所詮、人が作ったものなのだから。ルールに縛られて、望ましい成果が得られないのであれば本末転倒である。

K氏が、「うち(兵庫)はルールに準拠してますから」と横槍を入れる。いや、守るとか守らないとか、そんなことを議論したいわけではない。

のち、Nという施工箇所について現場代理人氏とその上司と打合せを行う。残りの勤務可能日数を考慮し、N技師も打合せに加わってもらうことに。前回の打合せ内容が全く無視された内容に、少し苛立ちを覚える。

職場で、富山のお土産を配布することに。黒部峡谷鉄道を模したものと北陸新幹線を模したもの、いずれかを選択してもらったが、北陸新幹線のほうが人気が高かった。
非ライブカメラA
 午後、もう期限的に危険水準に達した資料作成を行う。比較的作業は順調に進む。

農業振興班方面から、自分の名前を連呼する声が聞こえる。週1で河北新報に折り込まれる「リアスの風」に、先日の神止り七福神舞の記事が掲載されていた。恥ずかしながら、自分がメイン...
依頼されていた3月13日用の原稿を作成する。400字強のスペースに2年間の出来事を詰め込むことは至難の業だった。4つのパラグラフに、宮城県の林務職員に伝えたいメッセージを込める。

切りの良いところで業務を終わらせ、帰路につく。夕食はこけしへ。
親子丼
帰宅後、吸い込まれるように眠りについた。

2015年2月22日日曜日

#758 Trip to Toyama by the Twinkle Transportation -day2-

バイキングの朝食を摂り、準備に時間が掛ってしまったことにより出発が若干出遅れ、8時45分の送迎バスを逃し、10時半出発となった。
北陸新幹線一色
窓から眺める立山連峰
再び今日もタクシーとなる。行きとは異なり、別の客と4人でぎっしりとなる。駅までの道すがら、車載の外気温度計は16℃をマークする。気仙沼だと、春ではなく最早初夏の気温...
友人は富山は初めてだったが、自分は何度も訪れていた。運転士さんと話をしながら高岡駅へ。
北陸新幹線の新高岡駅
再び万葉線に乗り、4つ目の停留所で下車する。 友人のリクエストもあり、ここから高岡城址へ。
 高岡城址は広々とした公園になっていた。期待するような石垣などもなく、サラッと歩いて通り過ぎる。
 高岡にゆかりのある友人や実姉から聞き取りを行ったが、あまり著名な場所ではなかった模様...
 再び高岡駅へ戻り、富山駅へ向かう。
特急はくたか
JR富山駅から電鉄富山駅へあわただしく乗り換えるが、次の列車の発車時刻を見間違えており、幸いにも猶予時間が出来た。その間におやつを買ったり、撮影を行ったり。
宇奈月温泉行き「ダブルデッカーエキスプレス」
京阪在籍時の時代絵巻もそのままに
極めつけは「テレビカー」
本当にテレビがついてます
4線満線
ヘッドマーク
地鉄に乗るのは何年振りだろう。高校生の時以来か...そして初めての宇奈月温泉行に胸が高鳴る。
2階建て車両からの素晴らしい眺め
途中、左は海、右は立山連峰という恵まれた景色に揺られながら、列車は宇奈月温泉へ。
黒部峡谷鉄道はお休み中
駅前には噴泉あり
ヨーロピアンな雰囲気
 街をぶらぶら散策する。
足湯
近くの土産物店で少し買い物をする。レジ裏に貼ってあった「謝恩号乗車券」という文字を目ざとく見つけ、チケットをもらうことに。1日数本の列車が謝恩号と名付けられ、無料で乗車できる。ある意味すごいサービスである。確かに、富山から1,800円という、若干目ん玉飛び出る系の値段でもあったし...

昼ご飯は昨日の残りのぶりのすしをかじっていたので、開いている店は少なかったものの、駅近くにあったモーツァルトという喫茶店へ。
超ボリューミーなブランチ
座る、休むという意味の「ねまるちゃ」、三陸と通じる
 帰路は「謝恩号」の乗車する。車内は行きと異なり、ほぼ満席。
地鉄オリジナルの14760系
謝恩号のチケット
帰路はほぼ爆睡で、何も景色が楽しめなかった。

富山駅の乗り換え時間もわずかだったので、急ぎ買い物を済ませてダッシュする。長すぎる構内通路が辛い...
若干のトラブルが発生したものの、行きと同じルートで一ノ関へ。
東北新幹線で食べる厚岸のかきめし
 一ノ関駅に到着する。小雨がぱらつくものの、異様とも思える暖かさに驚愕する。
奇跡の6℃
途中給油を済ませてから、無事ベースキャンプへと戻った。

2015年2月21日土曜日

#757 Trip to Toyama by the Twinkle Transportation -day1-

いつもより早めに起床する。遠征先の天候を考えると、どんな服を着ていけばいいのかとても悩ましかった。厚すぎず薄すぎずの服を着て、1号機で出発する。

不幸にも、公用車の鍵を持ち帰ってしまっていたので、合庁経由で一ノ関駅へ。気温は氷点下だったものの、路面凍結もなく順調に進む。早めの到着だったが、いつもの駐車場が満車だったので、もう一つの駐車場へ。余裕を持って到着したことが功を奏した。
いつもの東北新幹線で南へと向かう。車窓も少し飽きてしまい、ほとんどスマホをいじることに費やしてしまった。E2系の初期の編成だったのでコンセントもなく、スマホのバッテリーはみるみる減少する。

大宮で急ぎ上越新幹線へと乗り換える。久しく乗ったことがないが、以前乗ったのは10年前の中越地震被災地を訪ねた時かもしれない。そういえば、その時もこの2階建てE4系だった気がする。
満席で指定席が取れなかったので自由席に向かうが、既に通路もごった返していた。やむなく階段部分に陣取ることに。40分ほどで越後湯沢駅へ。
吐き出される人々
はくたかの表示も間もなく見納め
連絡通路を行き交う大量の人々も見納め
在来線ホームに降り、金沢行特急はくたかに乗車する。3月の北陸新幹線開業により廃止され、「はくたか」の名は新幹線に譲られることになる。ホームには、撮影を試みる客で賑わっていた。

 満員の乗客を乗せて、はくたかは出発する。
沿線は豪雪
北越急行のほくほく線へと入る。在来線最速の160km/h運転を行っているはずだが、特にその感覚はなかった。車体の気密性の影響か、客室の自動ドアが開きっ放しになるくらいか。
列車は日本海側へと出る。冬の荒れた日本海は想像できないくらい、穏やかだった。
親不知
 定刻に富山駅に到着する。北陸新幹線開業を目前にした駅は、複雑かつ長い仮設通路が延々と続いており、改札口まではかなり歩かされることになる。
改札を出ると、一足先に着いていた京都の友人が出迎えてくれた。ひとまず昼食を摂るために駅前の仮設お土産売り場へ。
氷見うどん
 雨晴海岸から立山連峰を眺めたいというリクエスト以外、特に行きたいところもないとのことだったので、ひとまず海に向かうことに。
仮設富山駅
バリカーもW7系
新しい富山駅は路面電車が乗り入れる
 長い地下通路を抜け、北口へ。そこから「ポートラム」に乗車する。元々はJR富山港線だったものを、LRT化した路線である。こういった公共交通を核としたコンパクトシティを実現するため、肝入りで進められた事業。
GKデザインのポートラム
路面電車につきものの段差はなし
フルフラット
車内もフルフラット
全7色のうち、今日は青
 静かに、そしてスムースにトラムは街を行く。途中、通常の鉄道では考えられないタイトコーナーを曲がる際、不思議な挙動をしたことには驚いたが...

そして、終点の岩瀬浜へ。
駅前からはポートラムと接続するフィーダーバスが出ており、ここも段差なく乗り換えすることが可能である。
次の接続まで1時間。少し周辺を散策する。
立山連峰とポートラム
北陸新幹線色の船
ロシア語表記
まだ時間に余裕があったので、レンタサイクルで周辺を散策することに。近くにあった展望台から周囲を眺める。
富山港展望台
立山連峰
そして、窓ガラスに記された「薬師岳」という文字を見つける。亡父が話していた同級生の遭難事故のことが頭を過る。多くの友を亡くしたその出来事。年老いてからも、話すたびに涙していたことを思い出す。震災でも、同じようなことが数多起こったことだろう...
 再びレンタサイクルに乗る。落ち着いた漁村、そして被災地で日々過ごしていると、沿岸部にこういった集落が存在していることが新鮮だった。
 レンタサイクルを返却し、再び岩瀬浜駅へ向かう。
雪つり
サツキには雪覆い
次は、土日祝日のみ運行の、ポートラムと県営渡船、海王丸パークを接続するバスへ。普通のマイクロバスがやってきたのが楽しかった。ほろ酔い気分の観光客数名と同居する車内は、さながら社員旅行のようだった。
ポートラムと並走
海沿いの平坦な集落を抜ける。黒い瓦の家が多いのがこの地方の特徴。建築に携わる友人は、移り行く街並みを興味深く眺めている。富山はどこも色彩、デザイン的に調和のとれた街並みが続いている。

そして、新湊大橋のたもとにたる渡船場で下車。
渋すぎる雰囲気
 春のような温かさの中では、船を待つことも苦にならなかった。20分ほど待つと、対岸から小舟がやってきた。
県営で無料
 元々は陸路で繋がっていたが、分断されたために渡船が出来たと別の客が解説していた。
もう少し調べてみると、元々は富山地方鉄道射水線が走っており、富山新港の建設ともに分断され、その代替手段として渡船が誕生したとのことだった。港の整備により長らく分断されていた両岸は、新湊大橋の開通により再び連絡されることとなった。
 対岸の越の潟で船を降り、歩いて新湊大橋へ。
立山連峰と大橋
海王丸
 新湊大橋には「あいの風プロムナード」と呼ばれる歩行者通路が設けられている。エレベーターに乗って様子を見に行く。
凄い...
高い...
 時間的都合もあり、橋を渡ることは叶わなかった。
望遠レンズで立山連峰
 再び越の潟に戻り、渡船場脇の駅から万葉線に乗る。
ポートラムとほぼ同型の車両は佐藤康三氏デザイン
同じくフルフラット
同じく段差なし
 少しの客を乗せて、アイトラムは発車する。立川志の輔のハイテンションなナレーションとバンピーな乗り味はさすがというかなんというか...
専用軌道を疾走
川を渡る
併用軌道ですれ違い
国宝を発見
 そして、高岡の市街地を抜けて装いを新たにした高岡駅へ。前回訪問時には工事真っ只中だったが、美しく完成した駅舎は、トラムを内包する最新のアーキテクトだった。
北口から構内の自由通路を抜けつつ、夕食代わりのますのすし、ぶりのすし、アルコール類を買い求めて南口へ。
開業まであと21日
宿へ向かう送迎バスを探していたら、おもむろにタクシーの運転士さんに話しかけられる。どうやらバスと思っていた送迎は、人数が少ないことからタクシーになっていた。

およそ30分でホテル着。買ってきた寿司で夕食を摂り、大きい浴場に入る。春節だからか、中国人観光客が多いように感じた。