2014年10月18日土曜日

#631 芸術の秋

今日もすっきりとした秋晴れの、格好のお出かけ日和。少し早めに起床したが、流しが詰まるなどのトラブルが発生し、出遅れる。リカバリーは困難だが、1号機で出撃する。

友人との待ち合わせ場所となる高田市役所に、10分遅れで到着する。
建設の進む消防本部
友人のリクエストで花巻の旧東和、土沢へと向かう。107号線で荷沢峠を超えるころ、辺りは紅葉が進んでいた。しかし、空は曇り。小雨がフロントガラスを濡らす。

遠野の小友というところに産直の「ともちゃん」という店がある。
地元の女性が作るパンが美味しいとのことで、少し買い求める。店内には、スギで作られた鳥小屋も売っていた。最近、「かあちゃん」たちが手掛ける産直の店が増えてきている。先日訪問した山古志の多菜田のように、永続的に運営されるといいな、と思った。
丸いポストも現役
宮守ICから釜石道に乗り、東和ICで降りる。程なくSL銀河が到着するので、ひとまず土沢駅へ向かう。入場券を買い求め、ホームへと入る。カメラのモードを変更し、スタンバイ。
微妙に傾いている
コックピット

プシュ
煙も入れてみる
編成写真
東へと出発
「銀河鉄道の夜」のモデルである軽便鉄道の始発駅だった
そして、本来の目的である会場へ。
東和町土沢の中心市街地において、「2014アート&クラフト<土澤>マーケット」が開催されている。県内外から工芸品を作るアーティストが出店し、その場で販売している。
南三陸からも出店
たぶんオブジェ
メインストリート
怖すぎる作品は非売品
アマチュアの写真展
昼飯代わりのたこ焼き
ローアングルで
古民家がギャラリーに
作品もさることながら、時刻表が気になる...
いい感じの木造倉庫
フリマ感たっぷり
そして、会場で一番気になった、鹿踊のフィギュア。作者はごくごく普通の主婦で、鹿踊に魅せられて紙粘土で製作を始めたとのこと。合間を見つけてなので、月に3体ほどしか出来ないそうだ。買い求めようと思ったが、今回の分は完売...作者いわく、「こういったものがなかったので、自分で作りました♪」と。本当に、東北は自らの手で何かを生み出そうとする力がすごい。
地区ごとの特徴が表現されている
お店の看板とともに
ニュースレターを時々発行されているようで、自筆の文字を見ると、大学の友人であるFの奥さんの字体にそっくりだった。彼女もこういったクリエイティブな活動を好む方なので、共通する何かがあるのだろうか。

気仙沼から出店されている「もうね屋」さんに顔をだし、更にぶらぶらする。
ATM跡地でさえ、アート
タイル細工
ぶらぶらした結果、マトリョーシカ、ポチ袋、ステッカー、メモクリップなどなど、結構いろいろ買ってしまった。それにしても、すべて手作り。東北の底力とクリエイティビティを強く感じた。

会場を後にし、そういえばまともに昼食を食べていなかったので、まずは腹ごしらえへと出向く。友人から内陸ならカフェとのことで、近くにあったホテルに併設の店に行くも、17時から営業...いろいろ模索した結果、花巻の一大観光スポット、マルカンデパートへ。

駐車場に止めると、片隅にマツダルーチェが止められていた。店舗のデザイン、品揃え、クオリティ、アメニティ、ホスピタリティと、すべての面において文化財としての保護、保全が求められる。
エレベーターを使い、6Fの食堂へ。何を食べるか散々迷った挙句、いもの子汁定食と、ド定番のソフトクリームを注文する。
 
他は特に寄るところもなく、北上経由で沿岸へと戻る。ふと、紫波の「オガールプラザ」に行きたかったことを思い出すが、時すでに遅し...また別の機会に...

せっかくなので、大船渡経由で戻ることにし、久々にKojikaに立ち寄る。風邪で体調が悪かろうが、相変わらずアグレッシブすぎるマスターと3人で話をする。「若者に街を創ってもらいたい。そのために、老兵は消え去るのみ」と語るマスター。150年くらい生きていると嘯くだけはある。

友人が今の境遇に嘆いていると、マスターは、人は優しさだけでなく、強さも併せ持つ必要があると語る。弱さは人を不幸にしかしないと。なるほど、確かに自分も弱さが出てしまう時がある...

21時を回ったころに、店を後にする。高田で友人と別れ、帰路につく。既に気温はかなり下がっており、干していた洗濯物は夜露に濡れていた。