2014年8月17日日曜日

#569 concierge

案の定、朝から雨が降っている。5号機を稼働させる希望も潰え、出かけることさえ億劫になる。なんとか眠気も打破し、準備して1号機で出発する。

梅雨のような天候の中、気仙沼港へ。魚市場の南岸壁には沢山のクルマが止まっており、駐車スペースを探すのに苦労する。なんとか場所を見つけてねじ込む。
サンマ船出船送りの会場でもある岸壁には、既に多くの人が集まっており、大漁唄込みも始まっていた。
かなりの人!
出航を待つ船
10時になり、出船送りの式典が始まる。
市長挨拶
乾杯!
漁労長代表挨拶
花束贈呈もあり
 そして、いよいよ出航となる。順番に、市場よりの船から旅立つ。
期待と不安に胸が膨らむようなシーンを見届ける。
知っている人を何人か見かける中で、偶然左隣にIという施工予定箇所に係る関係者の方が。ご挨拶をさせていただく。
細かな雨が断続的に降り、結構濡れてしまった。一旦ベースキャンプに戻り、体制を立て直すことに。

実母から、メールが届いていた。愛猫が旅立ってしまったと。この日が来ることは予感していたが、自分が想像していた以上に早かった。実家に電話をし、最期の様子などを聞いた。19歳の大往生。思えば、自分の人生の半分を共に過ごしたことになる。
東日本大震災の時、伊勢・三河湾に津波警報が発表された。低地に住んでいる宿命として、実母に愛猫を連れて高台へ避難してほしいと伝えた。クルマで外出したことがほとんどないネコだったので、その対応に苦慮したとのことだった。
いろいろな思い出が蘇るが、天寿を全うしただけでも良かったことにしよう。

新来軒で昼食を摂り、一ノ関駅へ向かう。流れは決して悪くはなかったのだが、結局新幹線と同時刻に駅に到着する。
京都からやってきた友人を、東口で迎える。到着後10分経っても出てこないので、乗り過ごしたのではと思ったが、無事に改札口に現れた。

友人のリクエストにより、平泉へと向かう。既に夕方になっていたが、中尊寺の讃衡蔵と金色堂を見ることが出来た。むしろ、人が少なくて快適に、そして入念に眺めることが出来た。
雨宿りするネコ
本堂
靄の中
そして、気仙沼へと戻る。4号線は高速の帰省ラッシュを避けるクルマで渋滞していた。

夕食に出かけようと思い、周辺の店を探していたら軒並み休み。明らかに開いてそうな店も、夜の部は営業を終了していた。お盆最終日の日曜という特殊条件であることを忘れていた。先日訪れたばかりのリアスキッチンへ。

建築に携わる友人と、明日の工程を検討する。来訪者ごとに異なるニーズに応えられるよう、自分の脳内データベースからベストの行程を検索する。友人からは「コンシェルジュだね」と言われる。確かに、そういった役割も担っている。これも仕事の一環だろう...

いくつか被災地の現状や課題などを話し、代行で帰宅する。雨はどうやら上がったよう。明日に期待しよう。