2014年1月30日木曜日

#370 岐路

この季節では考えられないような、暖かすぎる朝を迎える。昨日しそびれた洗濯をダッシュで行い、スーツに着替えて出発する。コートも手袋もいらないような陽気。

三陸道経由のバスで南へと向かう。東北道経由もそうだが、いつも違うタイプのバスがやってくる。今日は後部の座席がサロンになるタイプで、シートピッチが極端に広く、十分に足が組める。春のような陽気が心地よい。

県庁市役所前への到着は、気仙沼市内でやや渋滞にひっかかり若干遅れたため、昼食の時間が圧迫されてしまう。県庁2Fのけやきという食堂でうどんをかき込む。ここにやってきたのは実は初めてだったり...
なんとなく、宮城県庁にくると違和感を感じる。この厳かすぎる雰囲気のせいなのだろうか。三重県庁はカジュアルな感じで、立ち入りやすいと思っているるが、県民はそう思わず、自分だけかもしれないが。

2Fにある講堂で、建設業法令等遵守研修会が開催される。ほぼ満席の240名の受講者で賑わっている。県職員と市町村職員がほぼ半々である。
土木部の事業管理課が主催で、三重県でいうところの公共事業運営課、入札管理課、建設業課の3課の任務をひとまとめにした組織である。どちらが望ましいか組織なのかは不明だが、それぞれに目的に応じた仕組みになっていると思われる。

研修は、作成された手引きに基づき、建設業法や要綱などのうち、業務に密接にかかわる部分を抜粋して解説される。昨年も同様の研修を尾鷲で受講したし、一土施の試験勉強でいくつか覚えたが、改めて理解するにはよい機会だった。しかし、三重では各事務所で開催されていたが、宮城では県庁1回だけ。どちらがいいのかは別にして、こういった手法に三重と宮城の違いを感じる。

また震災以降、紛争の数が相当多くなっており、特に元請下請間のトラブルが多発しているとのことだった。自分のパートナーは幸いにもそのようなことはないが...

最後に担当者から、「技術面だけでなく、法令面でもルールに基づいて施工することでよい目的物が出来上がる」という言葉があった。確かに、どちらの職場でも、技術面での議論は盛んだが、法令面での議論は殆どされることがない。自分自身の公共事業の経験は、他の職員より圧倒的に劣る。技術面で追いつくには時間がかかるが、法令や安全管理という面で厚めの情報や知識を得て、メンバーにフィードバックできるようになればと思う。

帰路は高速バスに乗らず、鉄路+BRTを試してみる。2回の乗り換えが発生するが、このルートも活用できれば冗長性が増す。第4のルート、新幹線+気仙沼線はB/C的に難しいが…

ひとまず仙台駅から小牛田まで普通列車に。帰宅時間帯ではあったが、6両編成の列車はわずかの立客だけであり、3つほど駅を過ぎたら着席できた。先代は100万都市だが、人口密度は四日市とさほど変わらないからなのか、鉄道沿線であれば通勤に困ることはなさそうだ。
小牛田で6両編成の列車は2両になり、一ノ関へ。残された車両は折り返し仙台行となった。
亀山駅に似た雰囲気
小牛田から柳津行の1両「編成」の列車へ。
若者たちがそこそこ乗っていたが、 終点の柳津に到着するころには数えるくらいになっていた。
少しのインターバルを経て、BRTへ。自分を含めて3名の乗客で出発する。

漆黒の闇に包まれた志津川の街へ。こちらの来てから2度食事をしたさんさカフェが昨日で閉店した。昨晩N先輩からメールが来てそれを知った。
大手ニュースサイトには、利用客減少の打撃が大きかったと書かれていたが、自らも立ち寄る機会は何度もあったものの、ある理由があって、2度目以降の来店をしていない。

気仙沼横丁のまぐろ亭のマスターも仰っていたが、観光客が減ってくるこれからが、被災地の正念場のだと思う。ここでしか得ることのできない、味、人情、雰囲気...その「何か」を求めてやってくるお客さんに、「何か」をうまく提供できればいいのだが...口で言うのはたやすいが、皆さんそれを常々考えておられるのだろう。

日中のBRTは、志津川の次はベイサイドアリーナに停車するが、夜間など一部の便は専用線を通り清水浜へ直行する。始めて走る区間だが、過去には「三陸鉄道(三陸の鉄道という意味で、3セクの三鉄とは異なる)気仙沼線」と呼ばれたこともある新しい路線なので、殆どがトンネルの中。

ニュースサイトには、JR山田線はJR東日本が復旧を行い、三陸鉄道に無償譲渡する案があると書かれていた。受け皿の有無とか、岩泉線のこととか、宮城とは異なる事情があることは十分に理解している。しかし、BRTの受け入れを拒否し続けた地元ということも関係するだろうが、山田線を復旧することで、鉄路をもって岩手三陸の鉄道が一本につながるのかと思うとうらやましい。

歌津で一人下車し、本吉で一人乗る。特に渋滞もなく、無事南気仙沼に到着する。

仙台から気仙沼までの第3ルートは確保された。しかし、専用線を走行するBRTの乗り心地はあまり好きではない。鉄路がいずれは戻るのだろうか、山田線のような方向性が出るといいんだが...