2014年1月18日土曜日

#358 白銀の世界

いつもより若干早めに起床する。天候に恵まれていているが、気温は低い。何も準備をしていないので、急ぎ荷物を鞄に詰める。約束の時間に間に合わないかと思ったが、何とかぎりぎりセーフ。T氏とともに、ひとまず寮に坊主頭のS技査を迎えに行く。

T氏のランエボ、そして1号機の2台で北へ向かう。高田、住田と抜け、340号線に行くと嘘を教えてしまったが、すぐに引き返し、107号線で荷沢峠を抜ける。外気温は-7℃、道は凍ってはいなそうだ。既にあたりは一面雪に覆われていた。

宮守ICから釜石道に乗り、花巻から東北道へ。途中、紫波のPAで小休止する。秋田出身のS技査に、冬場は一面雪に覆われ、土は見えないのか?と訊ねたら、その通りで、しかも積雪量がさらに多いとのことだった。雪かきの苦労だけでなく、思い立った瞬間にクルマを動かすといった芸当も不可能。三重では想像できない世界だ。

盛岡ICで降り、T氏に続いてETCゲートに向かうと、なんとT氏のタイミングでゲートが開かない。何らかのエラーが発生したようで、しばらく待ちわびる。どうも、入口で既に異常が出ていたらしい。
46号線を西へ向かう。少し早かったものの、盛岡らしいものを食べようということで、三千里という焼肉屋に入る。といっても、3人とも頼んだものは麺類で、盛岡冷麺を頼んだT氏以外は名物でもなんでもない…
カルビなんとか温麺(おんめん)
46号線から分岐し山に向かっていくと、道路のアスファルトが完全に見えなくなるが、トラクションが失われるような状況にはならなかった。

雫石スキー場に到着する。13年ぶりに訪れたスキー場は、そこそこ多くのクルマが止まっていた。しかし、殆どが県内ナンバーで、迷彩色のクルマも。スポーツカーで来る人はまずおらず、34のGT-Rを見かけたぐらい。と思っていたら、駐車場の片隅に赤い86が止まっていた。
ゲレンデに全く似合わない1号機
着替えを済ませ、板のレンタルに向かう。ボードを卒業してから13年、スキーを卒業してから19年。さて、どちらを選ぼうか悩んだが、ボードを選択する。最新の道具には進化の跡が見られ、ブーツはダイヤルで締め上げる仕組み、ビンディングも工具なしでアングルの変更が出来、着脱も楽になっていた。

上のゲレンデに向かうには、ひとまずロープウェーに乗る必要がある。15分ヘッドの運行のため、不幸にも微妙に乗り遅れる。しかし、おじさん3人は全くガツガツしていないので、のんびりタバコなどを吸いながら次の便を待つ。しかし、こぞってウインタースポーツに励んでいた、自分の若かりし頃とは違い、20代くらいの若者の姿をあまり見かけない。

ロープウェーを降り、リフトに乗り換える。
T氏
S技査
リフトから降りる動作だけで緊張が高まる。なんとかこけずに降りることが出来た。ボードを装着し、恐る恐る滑り始める。少し吹雪いているので、板橋区から大船渡市役所に派遣されているイカツイO氏からお借りした高級なゴーグルがとても役に立つ。自転車と同じで、一度覚えると忘れないようだ。なんとか滑り降りることが出来た。

ワックスを塗ろうとするS技査と分かれ、東部のAさんと連絡を取り合い、さらに上の中級車コースへ。傾斜のやや強い斜面を下りていると、高知から派遣のO氏が転倒していた。今日、人生で初めてのスキー。未熟なうちに、上司に中級者コースに連行されていた。
さらに滑り降り、東部と仙台のメンバー5人と合流する。スキー、ボード、ミニスキーと皆それぞれの道具を使いこなしている。
一旦下まで滑り降り、中腹のレストランで再度合流する約束をし出発する。しかし、レストランには半分しか集まっていない...

少し休んでから、しばらく初級者コースで滑っていたが、少し物足りなくなってきたので、再び中級者コースに...と思ったが、残念ながらリフトが終了。やむなく下ることに。
33°の傾斜があるというファイナル・アプローチに向かうと、再び全員ではないものの、大半のメンバーが集合する。通りすがりの方に頼み、ようやくゲレンデっぽい記念撮影が出来た。
少し未練が残るぐらいで滑走を終え、ホテルにチェックインする。子どもたちが多く、以前訪れた観光地の宿の雰囲気がたっぷりだった。ベッドに吸い込まれそうになるが、それに抗い露天風呂に向かう。

夕食はバイキング形式。味は悪くはないが、なんとなく落ち着かないのが難点。メンバーと歓談していると、係のおばさんが「写真を撮りましょうか?」と優しく声を掛けてくれるものの、なぜかその都度メンバーが欠ける。ようやく全員そろって記念撮影。
部屋に戻り、二次会となる。途中、東部のK技師が行方不明になるものの、よもやま話で盛り上がる。

三重に居る時、飲み会などには率先して参加していたが、職場のメンバーとあまりプライベートな付き合いはなかった。熊野にいるとき、ようやく後輩たちと出かけるようになった程度。宮城では、今までとは異なる、同僚との付き合いが出来るようになった感じがする。