2014年9月22日月曜日

#605 一つの結論

いつもより、若干遅い時間に起床し、洗濯をする。
今までVFR(Visit Friends or Relatives)的な目的以外で休暇を取得したことがなかったが、初めて目的なく休暇を取ってしまった。大船渡より北を目指し、5号機で出発する。

目的地は特に定めていなかった。しかし、大槌の赤浜と田老に向かおうとは思っていた。45号線、三陸道と走り、道の駅さんりくで小休止する。
たいやき
赤浜にあるイタリアンレストランで昼食を、と考えたが、生憎月曜日は定休だった。釜石にある「はまゆい」というカフェへ向かう。
このカフェは、被災した建物を改装してオープンした。建物わきには「はまゆい」と書かれたキッチンカーが止まっている。
震災前は定食屋として営まれていたが、震災後にはキッチンカーで弁当などを販売、そして今、カフェとしてこの地に再建している。

ちょっと迷った入口
今日のパスタはサーモンとキノコのクリームソース
食事をしているところで、高田の友人からヘルプのメールが入る。ここで予定を変更し、再び気仙沼へと戻ることに。ただ、少し時間があったので、市内をうろつく。
釜石港湾合同庁舎
建設が進む防潮堤
 そして、前から訪ねてみたかった釜石の観音様へ。高台の駐車場に止めて、参拝料を支払って中へと入る。
Escalator to Heaven
 長いエスカレーターを昇り、更なる高みへ。
観音像のお背中
観音像全景
像の内部は胎内めぐりとなっており、らせん階段で腕の部分まで上がることが出来る。そこは展望台となっていた。
湾口
平田
ご尊顔
 胎内を抜け、再び高台へ。
日本最古の海図
 隣接する仏舎利塔へ。
震災で破損した観音像も修復済み
参拝を終え、同じルートを辿って気仙沼へ。洗濯物を取り込んでいると、ベースキャンプ横の電気工事店の方から声を掛けられる。やべ、見つかっってしまった...と思っていたが、来月の神社の例祭の神輿担ぎの依頼だった。生憎自分は別のスケジュールが入っているため、寮生に声がけしてみると回答する。
1号機に乗り換え、高田の友人をピックアップし、一関へ向かう。

非常にクリティカルな会合に出席する友人を、駅近くの公共施設で降ろしてから、桃の湯という温泉に向かった。
沢山の湯船や館内の雰囲気は、気仙沼のほっこり湯に似ていた。適当にいろいろあるお風呂を楽しんでから一服していると、友人から会議が終わったとのメールが。
一ノ関駅でピックアップし、久々のびっくりドンキーで夕食を摂り、同じ道を高田へと戻る。

過酷な会合を終えた友人といくつか話をする。しかし、いつものようなテンションとは違い、口数が少なかった。会合で出された結論は、正直喜べるようなものではない。しかし、いろいろな意味で後戻りができない状況では、その結論以外に選択はなかった。友人には、忙殺される日々から解放された、ゆっくりと自分だけの時間を過ごしてもらえればと思う。

高田の友人と別れ、気仙沼へと戻る。外気温は10℃代半ば。秋も深まっていくばかりである。
帰宅後、洗濯機に入っていたさんま祭りのユニフォームは、まだ異臭を漂わせていた。とりあえず干してみることにする。