2014年5月30日金曜日

#490 別れと出会い

今日も天気が良く、暖かい朝を迎える。西日本では30℃オーバーの予想だったが、気仙沼の予想最高気温は23℃。とても快適な気候である。いつものように準備して、いつものように出勤する。

来週月曜から迎える2人のメンバーのために、座席の確保を行う。当初は軽微な作業で済むと思われていたが、徐々にエスカレートし、大掃除まではいかないまでも、中掃除くらいの作業になってしまう。おかげで、執務室だけでなく、製図室と呼ばれるミーティングルームまでもが、見違えるほどきれいになった。
一つ目の設計書がほぼ完成する。二つ目の設計書はほぼ同じ内容なので、さほど造作はなかった。
今日で本当にお別れとなるI主事と、少し話をした。民間企業の視点から見た宮城県、三重県から見た宮城県、それぞれに思いがあり、時折お互いに愚痴ったりもしていた。
今所属している組織では、外部から沢山やってくる人々の意見を、今後の組織運営に反映させるという考えはどうやらない。せっかくのチャンスだとは思うのだが...

辞令交付が行われ、皆でI主事を見送る。次に気仙沼に来た時は、もうこの建物もないだろう。
入れ替わりで、月曜から勤務となるH主事が訪問される。明朗快活な方で、また職場が活性化しそうな予感がした。

業務終了後、3号機で千厩へと向かう。先日訪ねてくれたK君の荒廃であるS氏と合流する。ITというツールを利用して地域を盛り上げようと試みるS氏と、いろいろな話で盛り上がる。気仙沼のこと、行政のこと、東北の未来のこと…熱心な若手の存在が、千厩の未来を明るくしている。
クラシカルな晩御飯
284号線を気仙沼へと戻る。夜でもあまり寒くない。夏は目の前に来ている。

帰宅後、NHKスペシャルを視聴する。防潮堤建設について、様々な視点からまとめられた番組だった。その中で、費用対効果の話が出た。復旧事業がこの視点で語られてしまうと、新しい街を創っていくことはほぼ不可能なのではと思う。もちろん、コスト意識は十分に持ったうえでの話だが。

反面、これからの施設整備は、更に厳しい視点で考えなければならない時代が来るような気がする。保全対象をいつまで守り続けなければならないのか、保全対象の存続期間のみ効果を発揮する施設整備でいいのではないか、また、保全対象が消滅したら施設は廃止、放棄することになるのか…悩みは尽きない。