2014年2月10日月曜日

#381 生産性低下

当たり前と言えば当たり前だが、雪は全く溶けていなかった。外からは雪かきをする「ガリガリ」音が聞こえてくる。風もなく穏やかなものの、道路はカリカリに凍っている。何度も足を取られながら、這う這うの体で合庁にたどり着く。心臓破りの坂は工事関係者が除雪してくださっていた。本当にありがたい。

いつものように仕事を…と思ったら、いつもと違う業務がのめり込んできた。駐車場の雪かきである。各部署当番制になっているが、よりによって今日当たるとは運がいい(笑)。
雪国の人々は、本当にまめに雪かきをするなぁと感心していたが、その理由がわかった。踏み固められた雪は角スコではほとんど歯が立たず、剣スコでも厳しい状況だった。雪かきと夏休みの宿題は早めに手掛けるべきだ。

融雪剤も活用するが、人力ではほとんど前に進まない。一旦引き上げて、再度除雪に向かう。今日はいつもの半分くらいしか人がいないので、ますます時間がかかってしまった。S班長に「雪国は南国に比べると生産性が落ちますね。」と話すと、「甲子園がまさにそうだよね。」と。まさに、そう!
結局、午前中は予定していた作業が殆ど進まなかった。
非ライブカメラA
午後、本気で作業を進める。すべてとまではいかないまでも、何とか中間目標まで進捗した。

業務終了後、ダッシュで荷物をまとめ、一ノ関駅へ向かう。しかし、284号線は完全に除雪が行われていない。2速どころか、室根の市街地で3速にもかかわらずリアが滑り出し、対向車線にはみ出してしまったときは少し焦った。クルマが来ていなくて本当に良かった。なぜか強化クラッチにされている1号機は、雪道では最弱の部類に入る。あぁ、FJクルーザーが恋しい...。

途中、アイスバーンになっているからか、かなりのスローペースになる。気仙沼から東北道に連絡する最短ルートがこの状態では、いろんな意味で生産性が下がってしまう。県境がなければ、こんな悲しい事態にならないのだろうが...

新幹線の発車時間が刻一刻と迫ってきており、運転と両方ストレスがたまる。一関の中心部で殆ど除雪されていない急坂に出くわしたときは、もう終わった...と思った。

なんとか発車10分前に駐車場に到着する。もちろん、駐車場も除雪されていない。ダッシュで駅に向かい、ダッシュで切符を機械で発券する。モバイルsuicaだとこういった手間もかからないのだが、今回は使えないのでやむを得ず。

席で落ち着こうと思ったら、悪友Tから見計らったように電話が入る。デッキで通話するが、仙台以北はトンネル内では圏外になるので、すぐに終了する。
仙台駅に到着すると、なぜか先発のはやてがホームに止まっていた。車両故障か何か理由はわからないが、たくさんの乗客が乗り込んできた。普段なら空いているやまびこが、満席になってしまった。外を眺めていたら、手を振ってくる人がいる。栗原のK技師だった。よく自分のことを見つけたな・・・

仙台を9分ほど遅れて出発したが、放送では宇都宮には定刻で到着するとのことだった。ほとんど捕捉できないGPSを使って速度を測ってみたら、320km/h。思いもよらず、体験することが出来た。E5系単独編成ならでは。東京から先も予約を変更せずに済む。
首都機能を著しい麻痺に陥れた豪雪も、もはや見る影もなくなっていた。むき出しで持ち歩いている「ねこえんつこ」とともに、特に何事もなく実家の最寄駅に到着する。そういえば、いつも巨大な荷物を抱えているので、さながら行商の方のように思われそう。

気温は間違いなく三重の方が高いが、風が冷たく、あまり暖かく感じなかった。