2013年12月3日火曜日

#312 小さな声

急速に寒くなることもなく、穏やかな朝を迎える。三陸新報の一面には、日曜日に開かれた意見交換会が大きく取り上げらえていた。おなじみのI記者のものだが、多面的な視点で掘り下げた記事が書かれていて嬉しい。そして、一面下部には田中前の菓子店が防潮堤に反対する大きな広告を掲載していた。

班員の多くは大島に向かい、周りは静かだった。A総括、T氏とともに今後の展開を少し話をしていたら、S技術次長から作業指示の電話が入る。T氏がやったことないと話すが、大丈夫、あなたの能力なら簡単だよ、と伝える。

また、遠隔地の関係者に事業説明の手紙を送る手筈を整える。顔を合わせて話をすることが最善だが、電話や手紙といった手段はかなり慎重になってしまう。
今日は外出予定がないので、週末の帰郷に備えた資料作成など内業に勤しむ。

業務終了後、菅原Jr先生にいただいたみかんを届ける。スタッドレスタイヤのことなど、少し立ち話をする。東北のBS信奉はかなりのものだが、みなさん1世代前の商品を選択されるとのこと。最新のブリザックVRXにした自分はかなり守りに入っている。1号機はFRだし...

そして、気仙沼の母にもみかんを届ける。少し店に入ってお茶と産直の店で買ったというゆべしをいただいた。三陸新報を見て「大島大変だったね。」から話は始まる。しかし、自分はうまく最適解を見つける方法を探しているところなので、むしろ大変ではなく、やる気が出ている。

母も直接関係する説明会に何度か参加しているが、声の大きい人に会が支配されてしまうことに疑問を感じているとのことだった。声の大きな人が、地域の方々の声をきちんと拾い上げ、それを代弁しているのであれば最高だが、今、自分、といった切り口で話されているのであれば残念だ。他にも、いろいろ話をした。

図書館で本を返却し、みかんを携えまるきへ。息子さんから開口一番、「お誕生日おめでとうございます!」と。お気に入りの煮干しラーメンを注文しすすっていたら、気仙沼の高校生が開発した「なまり節ラー油」とご飯を試食してみて、ということで遠慮なくいただくことに。しかし、ご飯がおいしすぎてなまり節ラー油の味を積極的に感じることが出来ず...

ホームセンターと大型ショッピングセンターで買い物を済ませ帰宅する。
FBなどを見ていると、比較的発言力の強い方々が、口々に防潮堤反対との声を上げていた。ただ「いる」「いらない」の議論や刹那的な達成感を追い求めるだけではなく、歴史を知り、先を見て、その地域に採りうる最適な選択をする必要がある。何十年かけても出来なかったことを、今、実現するために。
どちらにしても、誰もが納得いく最適解を見つけることが果たしてできるだろうか。そのためには、大きな声にかき消されてしまいそうな、小さな声をきちんと聞き取る努力をしなければならない。