2014年11月28日金曜日

#672 思いを伝えるⅣ

気温は低いが、好天の朝を迎える。いつもより早めに起床し、いつものように準備して、バス停へと向かう。

鹿折金山行きのバスにのり、気仙沼駅前で下車する。
次のバスを待ってる間、鹿児島のk氏が徒歩でやってくる。ちょっと不安になる時間帯だったが、たぶん間に合うのだろう。

一ノ関駅行きの急行バスがやってきた。時折見かける長距離タイプのバスかと思いきや、ごくごく普通の路線バスタイプの車両ががやってきた。自分ともう一人が乗り込み、西へ向けて出発する。

途中、発車してから10分も経っていないころ、にいつきパーキングで小休止。
少し運転士さんと話をする。車体はあれだが、エアサスで乗り心地がよいと教えてくれた。
そしてバスは再び出発する。運転士さんから耳寄りな情報が車内アナウンスされる。もう一人の乗客と歓喜する。
途中、ボツボツと乗客をピックアップし、定刻1分遅れで一ノ関駅に到着する。

駅西口で、東京からの来客と合流する。東京事務所のM所長、三重テラス店長で、元熊野の県民センター長であるY氏、そして東京事務所のM主査と3名でお越しいただいた。ここからはレンタカーでの移動となる。

343号線を走りながら、沿道の案内をする。いつの間に、自分はこんなに詳しくなってしまったのだろうか...

そして陸前高田へ。
中心市街地の嵩上げ
中心部を通過するが、通れなくなっている道が大幅に増えており、工事が進んでいることが覗えた。

そして、タピック45脇にある、まちづくり情報館へ。ここは土曜日も開館しているが、なかなか立ち寄る機会がなく、今回が初めて。
内部には打合せスペースもあり
逆さまに展示されている被災マツの根
市街地の計画図
象徴的なガソリンスタンドの看板
そして、一本松茶屋にクルマを止めて、奇跡の一本松へ。
防潮堤や付帯工事が進んでいる
久々の奇跡の一本松
見晴台から眺めるみなさん
希望のかけ橋
一本松茶屋でお買い物いただき、気仙沼へと向かう。車内では、Y氏から板コンブが配布される。独特の食感がとても美味しかった。

鹿折を抜け、南町紫市場のあさひ鮨へ。お客様をお連れすることの多いこのお店、安定のクオリティで安心できる。
そして、安波山から町を眺める。
その流れで、ベースキャンプをご案内する。Y氏は1号機のことを「ハチマル」と仰るが、実は86であることは内緒にしておこう。ここから自分は1号機で先導する。

時間が若干押してしまったので、途中ノンストップで45号線を南下し、南三陸町の志津川へ。
左岸側が早期街びらきエリア
 このころ、連続して昨年度役場に派遣されていた、鳥羽市のM氏から着信が入る。何事かと思っていたら、「今すれ違ったでしょ?」と。ナンバーでばれてしまっていた...さんさん商店街で久々の再開を祝う。

さんさん商店街を見学後、南三陸復興まちづくり情報センターへ。
隈健吾先生のグランドデザイン
きりこのデザインに注意
 その後、ポータルセンターの展示をご覧いただいてから、防災対策庁舎へ。自分は遺構としての保存に賛同していない旨を、理由とともに伝える。来客にもご理解いただけたようだ。
防災対策庁舎と高野会館
 そして、高野会館をご案内する。もちろん、この建物であった出来事についても説明する。
 想定していたスケジュールから既に1時間半押してしまった。予定していた2か所は明日訪問いただくことにして、石巻へ直行する。

M主査が選んでくれた「フタバイン」というホテルにチェックイン。B&Bと呼ばれるスタイルのホテルだが、エクステリアのおしゃれさ、室内の広さ、すべてにおいて文句なし。石巻の穴場である。
懇親会場へ移動する。石巻のM氏が選択してくれた「隠岐の島」というお店。先行して練習を開始し、追ってM氏が合流する。
被災地に対しての思い、仕事への思い、M氏と自分はお互いに似ているというくらいに、考え方が似ている。たまに正反対のことを言う時もあるが、それはこの地のことをそれぞれが深く思っているからだと思う。
M氏 M主査 Y氏 M所長 自分
見慣れない電話番号からの着信があり、出てみると、遠方の関係者と交渉に入っていたH主事からだった。「結果、どう思います(笑)」とかまをかけられるが、無事に交渉が終了したとのこと。決着を期待していた案件だけに、思わずガッツポーズがでる。

十二分に意見交換し、閉店時間に散会となる。このメンバーとは三重でも必ず会うだろう。その時、それぞれがどのような立場で仕事をしているのだろうか...