2014年6月19日木曜日

#510 奥の細道

いつもより2時間早起きをする。急いで準備をして、1号機で出発する。三重からの来客を迎えるために、休暇を取得。若柳金成ICから東北道にのり、山形の寒河江に向かう。

道路は渋滞もなく順調で、山形道の寒河江ICで降り、チェリーランドへ向かう。
いつもお世話になっている、四日市からお越しになったI氏夫妻と合流し、早速さくらんぼ農場をあっせんしてもらう。水曜と木曜は、55歳以上と女性は1,000円と、山形DC(デスティネーションキャンペーン)に合わせた割引が行われている。

道すがら、沢山のさくらんぼの木が。どこもたわわに実をつけていた。クルマで10分ほど走ったところにある、日田観光さくらんぼ団地に到着する。
 お客さんは自分たち以外におらず、さっそく中に案内してもらう。
 佐藤錦がメインで、生育のバランス上、ほかの樹種もいくつか植わっていた。
 出来るだけ赤く熟した実を選んで食べることに。
 1時間という制限時間に達する前に、お腹がいっぱいになってしまった。もう1年分はさくらんぼを食べたような気がする。
団地の副組合長が話をしてくれた。さくらんぼは早朝に収穫すること、ツアーバスの事故などの影響から、来場者が一時よりは減少していること、サクランボの時期は非常に短いことなどなど...どうやら丁度いいタイミングで来場したようだ。
お世話になった方々に少しだけさくらんぼを発送する。

朝は涼しかったものの、内陸らしく気温が上がってきた。少し蒸し暑い中、村山市にある、I氏がチョイスしたそばやさんへ向かう。I氏は山形のガイドブックを携えてきていて、準備万端である。

30分ほど走ったところに、目的の「あらきそば」がある。しかし、道路工事に気を取られて通過していたので、引き返すことに…

かやぶき屋根の、とてもいい雰囲気の店。すだれを通して風が入り、中はとても涼しかった。名物の「板そば」を食べてみる。十割そばはゴワゴワした独特の食感。すすることが出来ないので、口がもこもこしている。
少なそうに見えて、それなりのボリューム
ここでI氏夫妻をお見送りし、緩やかに帰路に着く。347号線を北上し、尾花沢から山を越えて最上町へ。松尾芭蕉が歩いたルートを辿ることに。

47号線に出てから、東へと向かう。県境に近いところに、封人の家がある。一旦通過してしまったが、気になったので後戻りする。
このあたりの庄屋さん宅で、芭蕉が宿泊した場所として保存されている。
「蚤虱 馬の尿する 枕元」
という句が読まれた場所である。この前訪ねた遠野もそうだったが、東北は馬を住居で飼う、とても「まっこ」を大切にする文化がある。その文化に感心した芭蕉も、同じ気持ちで詠んだのだと勝手に解釈する。
 
管理人さんがお茶を淹れてくださったので、いただくことに。芭蕉が生まれた三重からやってきたとか、この場所で大垣の芭蕉記念館の方が撮影されたとか、山形のいいところとか、いろいろ話をした。芭蕉という人物が、三重と山形を繋いだことを思うと、自らも現代の松尾芭蕉を目指そうかと思う。
句碑
「梅雨晴の 厩に萌える 旅話」
おそまつ。

しばらく行くと、県境を越える。尿前の関を通り、鳴子温泉へ。いつの間にか給油の警告灯が点いており、近くのガソリンスタンドで給油する。空っぽから満タンにするのは久しぶりだったので、その値段に驚きを隠せなかった。いつの間にこんなに高くなっていたのだろうか...

少し引き返して、鬼首方面へ向かうことに。途中、鳴子ダムがある。日本人だけで作った初めてのアーチダム。宮城には、何かと特筆するダムがある。
そのまま山道を走り、鬼首へ。鬼首の由来は、坂上田村麻呂が討伐した地元の支配者が鬼と呼ばれており、この地で首を切り、「鬼切部」が「鬼首」に転化したとのこと。

前から見たいと思っていた間欠泉へ。10分おきに吹き上げているそうで、しばし噴出口の前で待つと、湯気がもこもこと出てきた刹那、
ブシュ!
岩井崎よりワイルド
 引き続き、湯滝へ。確かに湯気が立ち上っている。
施設内の食堂で、温泉卵を食べる。
美味
鬼首地熱発電所を観たかったが、生憎工事中で休館。やむなく下山し、そのまま下道を通って気仙沼へと戻る。
市内で洗車を済ませ、ベースキャンプにクルマを置いてから会場へ。昨日と同じ店だが、やむを得ない。

6月採用となった、H主事、A主事の歓迎会となる。至る所で話に花が咲いており、幹事長としては胸をなでおろす。
このままフェードアウトしようと企んでいたが、その願いはかなわずに2次会へ連行されることに。農業のN技術主幹、W技術主査、K氏、佐賀のU氏で歓談する。U氏は少し寂しい思いをしているのかと思っていたが、その心配はなかった。

2次回も散会し、ベースキャンプへと戻る。派遣職員3人で少し話をしながら歩く。またこのメンバーで会を設ける必要があるな、と思った。