2013年10月24日木曜日

#272 熱弁

路面はぬれているものの、幸いにも雨は降っていないようだ。最近寝不足が続いているが、寝坊することもなく起床し、いつものように出勤する。

月例の安全パトロールに出発するため、準備をしなければならないもののごたついてしまい若干出遅れるが、なんとか集合時間には間に合った。いつもは南三陸町のパトロールにしか参加していないが、今回は気仙沼市内の現場を見ることに。

まず、唐桑町大沢漁港に向かう。45号線沿いにあり、車窓からはよく眺めていたが、現地に降り立つのは初めて。災害復旧として嵩上げ工事が行われている。
漁港内には定置網の網元があり、たくさんの漁師さんが巨大な網の手入れをしていた。
この現場には松阪の業者が関わっており、三重ナンバーのクルマを数台見かける。

引き続き、鮪立漁港へ。宿という名前のタイトな漁村集落を抜けて、尾鷲や熊野の漁村によく似た風景の場所に出る。対岸に大島が見え、静かな場所である。名前はよく耳にしていたが、ここも初めての場所。
路傍に面白いデザインの塗料缶が置かれていた。
大沢漁港と同様に、災害復旧工事としてかさ上げが行われている。波打ち際の工事なので、歌津の現場同様、台風による被害が想定される。
遅めの昼食となり、昨日も訪れた気仙沼横丁の「はまらん屋」という店に入る。名物のはまらん焼きを食べる。カロリーは十分なのだろうが、ボリュームが小さいので満腹感を感じることはなかった。
改めて合流し、二ノ浜へ向かう。なじみのある魚市場の対岸の道を走る。造船団地を抜けて垣間見える風景は、とても新鮮だった。大島架橋のアプローチとなる道路のトンネルを開削している現場に到着する。人生初のトンネル工事の現場に興味が尽きない。
がんばろう!気仙沼!!
壁面にコンクリートを吹き付けるマシン
切羽
ポータルに取り付けられた幣
雨脚が強くなる中、本吉の小泉で行われている防集事業の施工地へ。樹木の伐採と伐根が完了しており、裸になった山から土が運び出されている。ここでは8haの住宅地を造成する計画だが、その規模をつかみかねる。
終わりのミーティングを終え、合庁へと帰還する。未知なる現場を見ることが出来たことに加え、普段あまり話をしないS技査といろいろ話が出来たのは良かった。

業務終了後、M班長が主催する懇親会が催される。当部から7名、県税事務所から3名という異部交流だった。
2次会は、坊主頭のS技査、T技査、T氏ともにKENという店に出向く。飲み会の場ではあまりしない仕事の話で盛り上がった。コミュニケーションを活性化させるためのアイデアを出し合う。
話は農作物や林産物の放射線の話題になった。熱弁するT技査、S技査の顔を見ていると、いかにこの課題に本気で向き合っているかが、強く伝わってきた。

いつの間にか日が変わっており、各所に水たまりの出来た田中前を歩く。何度もクルマに水をかけられそうになる。凸凹した道が直るのは、まだ少し先の話だろう。