2013年10月4日金曜日

#252 粘り強さ

晴れとはいかないものの、薄曇りの中、太陽の光が差し込んでいる。最近朝起きるのが辛くなってきたが、いつものように出勤しようとすると、道路がかなり濡れている。洗濯物を外に干してあったのだが…。

内業の日々が続いていて、来客もなく特筆すべきことがない。保安林指定を行うため、旧歌津町の保安林台帳を紐解く。熊野にいたときよりも、保安林指定されている森林が少ない。それだけ、地形的にも地質的にも安定しているということだろう。

今設計している防潮堤、キーワードは「粘り強さ」。東日本大震災では数多くの防潮堤が破壊され、その後現地調査や実験などで粘り強さを発揮する構造が研究されてきた。ウイークポイントは天端工や裏法尻の基礎。従来は分割されていた天端工は一体として施工されることになり、裏法尻の基礎は、その背後が洗掘されて破壊、堤体内部が吸い出されないような構造へと進化した。
他にも、被覆ブロックが浮き上がらないための工夫、堤体内を密閉空間にしないための工夫など、津波が越流しても破壊を最小限におさえるための仕組みが盛り込まれている。

窓の外が赤く染まっていた。あまり見たことのない夕焼けが広がっていた。
業務終了後、うどんが食べたくなったので久しぶりに復幸マルシェの団平へ。いい時間帯と思われるのだが、残念ながら店は閑散としていた。
岩のりうどん
解体が進む第18共徳丸の近くにある復幸マルシェも、それほど遠くない将来、嵩上げの予定されているこの場所からなくなることになる。この日、この時間だからなのだと思いたいが、なんとなく沈滞ムードが漂っていた。高いモチベーションを持続させるためには、高い目標が必要である。様々な要因がその目標を曇らせてしまっているのであれば、少し切ない。