2013年9月23日月曜日

#241 roots -day3-

6時に目覚ましをセットし、起床するも既に外はすっかり明るくなっている。道東の朝は早い。
身支度を整え、ササっと出発する。エンジンを始動すると、外気温はなんと9℃。
まずは、皆月善六が建立したと言われる西念寺へ。朝早いこともあって誰もおらず、あいにく何もヒントは得られなかった。ひとまず手を合わせる。
クルマをさらに東へと走らせる。車窓には珍しいものがたくさん見える。
ラリー仕様のエルフ
斜里岳
334号線はオホーツク海沿いに出る。右に山、左に海と絶景が続く。しばらくして、オシンコシンの滝に到着。
さらに半島の奥へ進むと、旅館などが立ち並ぶ少し開けたところに出てきた。ウトロである。
どの観光船に乗ろうか悩んだ挙句、小型船に乗ることにした。ガンコ親父が手厳しい。
オロンコ岩
二列に並んで船着き場まで歩き、いざ乗船。レッツ、クルーズ!
確か、乙女の涙
クンネポール?
象の鼻?
こけし岩?
知床五湖の水が染み出す岩肌
かなりスパルタンなボート、油断しているとカメラを落としそうである。
そして、「次のイタシベ海岸では、ヒグマを見かけることが...」とアナウンスが入る。いよいよ、イタシベウニに。地図や航空写真で大体の形状はイメージしている。実際は...
1899年、今から100年以上前の話とはいえ、本当にここに人が住んでいたのかと思うような場所。
昭和の硫黄採掘の写真は何点か残っているが、明治のころの写真は残念ながら存在していない。たくさんの人たちが、採鉱に勤しんでいたのだろうか...自分の高祖父は、21の時にこの地を離れている。この過酷な環境で、何を食べて、どんな暮らしをしていたのだろうか...今は想像することしかできない。

船は少し先のカムイワッカの滝で折り返す。
ウトロ港に帰還する。港では、たくさんの魚が水揚げされていた。オホーツク海は豊かな漁場である。
引き続き知床横断道をへ向かい、知床峠へ。北方領土を眺めるのは、もちろん初めて。
遠く国後島を眺める
羅臼岳はおかんむり
峠を降り、羅臼を抜ける。すぐそこに見える日本の島に、自由に行き来できないのは理不尽だ。
標津の街に出ると、北方領土館という建物があったので立ち寄ってみることに。三重にいるとなかなか身近に感じることはないが、こうやって目の前にすると、領土問題の深刻さが伝わってくる。
本来なら、根室や納沙布岬、津波対策の行われている浜中町なども訪問したかったが、残念ながら時間的に厳しい。一番近い野付半島へ。

地理の教科書で、砂嘴と言えば必ず野付半島が出てくる。それだけ特徴的な地形を備えた場所である。両側を海に挟まれた狭い半島を走る。
ビジターセンターで食べたサケチャーハン
遠くにトドワラ
何もない
馬車はある
道路の行き止まりから
もう、時間がなくなってしまった。後はひたすら苫小牧に向かうだけ。より道をする時間も無くなってしまったので、ロードサイドで泊まれる場所に。
双岳台にいたキツネ。餌付けされてしまったのだろう...
足寄に入ってから、道端にトウモロコシを売っている店を見つける。つかの間の小休止。
すると、軽トラにトウモロコシを乗せたおんつぁんがやってきた。
「そのクルマ、なんていうの?珍しいね、写真撮らせて!」
と。もちろんOK。この店の店主と思われるが、FRのスポーツカーはやはり北海道では珍しい。前後の重量配分などを説明すると、「それ、トランクに重りを載せて走らないと落ちるよ(笑)」と。
おいしいトウモロコシ
足寄から高速に乗り、十勝平野、狩勝峠を抜け、再び道央へ。
苫小牧の町中でガソリンスタンドを探していると、なかなか見つからないままにフェリー乗り場に着いてしまう。少しぐるぐるしてようやく事を済ませると、既に出航90分前。夕食も食べられずに待機場所へ誘導される。
最低地上高の低さに気遣っていただき、フラットなフロアにクルマを誘導してもらう。船内は満席で、大変賑わっている。冷凍のスパゲティを食べ、風呂に入り床に就く。最近の2等寝台は個室になっているので、気を使わずに朝まで過ごせる。12年前に同じフェリーに乗った時とは大違い。あの時は乗れたのが幸い、朝まで地獄だった...

道東は、実家に帰るよりも遠い。かなり駆け足で回ってしまい、著名な観光スポットもかなりパスしてしまった。
今まで北海道には、高校生の時、往路は亡兄のマークⅡ・帰路は鉄道で、大学生の時、往路飛行機・帰路は亡兄のマークⅡで、働き出してから自分のクルマで、悪友Tたちと往路飛行機、帰路はブルートレインの特急日本海でと、今回で5回目。
九州が好きな自分にとって、北海道はあまり魅力に感じていなかった。なんせ、外で人を見かける機会がない...しかし、雄大な自然や人の温かさに触れることが出来て、北海道が好きになった。

自分の先祖がなぜ北の大地に向かったのかは、結局わからなかった。まだ調べ切れていないことも多々ある。時間をかけて、道東を何度も訪れてみたい。次は鉄道がいいな…