2013年7月21日日曜日

#177 Crossover Kesennuma Vol.2 -変わりゆく街-

客が来てても惰眠を貪る。朝食を摂って出発するころには既に11時になっていた。昨日に引き続き、晴天に恵まれている。

ひとまず、N先輩の希望する岩井崎へ向かう。無理に知らない道へ行こうとしたら、1号機では到底たどり着けない狭隘な道に入り込んでしまい、やむなく引き返す。

天候に恵まれた岩井崎は、観光客で賑わっている。
フラットな岬はヨーロピアンな感じ
N先輩が水際で遊ぶ子どもたちをみて、「恐怖感はないのかな?」と気にかけていた。
周辺を散策すると、いくつかの変化が見られた。新たな民宿や食堂の開店、施設の解体準備など...
宮城県産間伐材を使ったベンチ
引き続き、お伊勢浜へ。残念ながら、ここが海水浴場だった面影はあまり見られないが、親子連れが浜辺で遊んでいた。
転倒し、水門に寄りかかる建物が痛々しい
滞在可能時間が短くなってきたので、屋台村横丁の「リアスの国から」に寄ってから、気仙沼復興商店街へ。あさひ寿司でN先輩にご馳走になり、気仙沼に来て初めてのふかひれを食べる。
右奥の軍艦巻
駅前のとらや菓子店でサブレー最中を調達し、気仙沼駅でN先輩を見送ってから、選挙に出向く。しかし、このころからガスってきたというか、曇ってきたというか、天候がいつもの気仙沼らしくなる。N先輩は晴男なんだと感じた。
条南中学校が投票所
最近、機種変したばかりのスマホの調子が芳しくなく、モバイルsuicaが店(R/Wの違い?)によって使えたり使えなかったり、キャリアメールが自動受信しなかったり。初期化を試みるも、万全な状態にはならなかった。やむなく代替の新端末を送ってもらうことにするが、そのやりとりに30分...一旦ベースキャンプに戻り、AndroidSDKでバックアップしたデータを復元。

そして、この地方で唯一接触のある林家(というか種苗業者)の菅原さんに奥尻みやげを届けに行く。気仙沼でまもなく始まるバイオマス発電への想いを語ってくださった。

まだ日が高いので、鹿折に出かけてみた。新しい水産工場が建ちはじめ、一部では事業用地の嵩上げも進んでいる。
事業用地の嵩上げ
鹿折地区では基礎が残されている
一角に、コンテナハウスに写真が張られている場所を見つけた。
元々ここには「すがとよ酒店」という酒屋さんがあった。店は2か所で再開されているが、店主の父が行方不明である。壁面に、被災前の風景や津波が押し寄せている状況などの写真が掲示されている。添えられているメッセージを一部紹介する。
「別の土地で同じような災害が起きた時に、気仙沼の人間が防げなかった被害を少しでも、少なくしてもらいたいという『願い』でございます。」
かもめ通りのタイルが切ない
横丁の福建楼で夕食を摂る。個人的人気メニューの麻婆飯を食べる。「辛くないですか?」と店主に聞かれるが、もちろん辛いっ!

最近、週末は殆ど他所に出向いていた。そろそろこの地域をじっくり観察しないと、変化に置いて行かれてしまいそうである。