2013年11月22日金曜日

#301 異国の地Ⅱ

3時半には起床するという夢はもろくも崩れ去り、既に4時を回っていた。着替えを鞄につめこみ、1号機で出発する。朝の早い気仙沼でも、まだ外は真っ暗。

45号線を南下し、桃生津山ICから三陸道へ。途中走行中に携帯電話で通話し、40km/hで走行するという不届き者に行く手を阻まれるものの、その後は順調に仙台南部道路を抜け、東北道へ入る。
国見SAで給油すると、店員さんにリア・クオーターピラーに付着した謎の液体の痕跡を見つけられる。洗車時に8割くらいは取り除いたものの、まだ残骸が残っていた。もちろん有料だったが、お湯をかけながら一生懸命とってくれた。

晴天の東北道をスムースに走ることができ、終点の川口までは順調だった。しかし、そこから首都高の洗礼を受けることになる。渋滞26㎞...既に川口の料金所を過ぎた段階で渋滞が始まる。ゆっくりとした流れは東京の景色を見るには適しているが、左足がかなり辛くなってきた。強化クラッチに交換した兄を恨む。普段は経験することのない過酷すぎる渋滞に、異国感を味わう。

第1の目的地、世田谷へ。月曜に大船渡で行われたセミナーに参加できなかったので、話題となった「下馬の集合住宅」を偵察する。木造5階建てという類まれな構造を持つこの住宅、外観からもそのユニークさが窺える。詳細はこちら
木造の可能性を感じることが出来る、素敵な建物だ。内装も見たかった、またの機会に...

都内を抜け、再度首都高に乗ると、またしても激しい渋滞。前に進まなくなったところで、東京タワーが見えた。
ベイブリッジを渡ると、沿岸に恐ろしいぐらい建物が建ちこんでいる。すごいを通り越して、怖くなってきた。お台場を抜け、またも渋滞に悩まされながら東京ビッグサイトへ。

高田の友人から東京モーターショーの招待券をいただいたので、一般客とは別の特別招待日に入場することが出来た。三々五々、来場者が集まってきているようで、支障なく中へ。
10数年前、幕張メッセで開催されていたときに一度来場したことがあるが、平日だったにも関わらず、室内で超望遠レンズを構える人たちに阻まれ、まともにクルマを見られなかった記憶がある。今日はスーツ姿の来場者が多く、プライベートというよりも仕事で来ている人が多い印象だ。
トヨタ FCVのカットモデル
トヨタ FCV 本気で燃料電池車を売ろうとしている。
トヨタ TS030 HYBRID
トヨタ FT-86コンセプト
3代目ミニ
BMW i3
BMW i8
BMW M4
レクサス  RC
スバル LEVORG
ポルシェ MACAN
VW POLO R  WRC
アウディ S3
ホンダ S660
ニッサン GTR NISMO
ホンダ NSX concept
ヤマハの乗用車
KEN OKUYAMA DESIGNのヤンマートラクター
メルセデス concet S-class coupe
メルセデス SLS AMG GT final edition
ダイハツ KOPEN
三菱ふそう AERO QUEEN
現地で待ち合わせた高田の友人は、久々の混雑に少しお疲れのご様子だった。友人に案内してもらい、会場の一角に自動車メーカーの若手「職人」達が製作した「希望の一本松」を見る。
精巧なレプリカは、ある意味現地にある奇跡の一本松よりも、一本松らしかった。隣で行われていたゆるキャラステージの方が賑わっていたのは悲しいが...

やや駆け足だったものの、人の少ない会場を丹念に見て回ることが出来た。しかし、海外のメーカーのブースがあまり多くなかったのは残念...
屋外の駐車場でも、珍しいクルマをポツポツ見かける。これもモーターショーの楽しみの一つだ。

再び首都高に乗る。脱出不可能な場所で、事故渋滞に巻き込まれる。先日の五葉山登山の時のように、左膝が笑い始める。

高田の友人にゆかりのある千住で晩御飯となる。下町と言えばもんじゃという、自分のわがままを聞いてもらう。小さいヘラで食べるもんじゃは格別だった。
もんじゃ→
もんじゃを食べながら、被災地の話をする。人が減っていった集落では、農業や漁業だけでなく、祭といった催しでさえ開催が困難となる。全国からやってくるボランティアの手によってそれらの支援が行われることは、新しい社会の仕組みが出来ているのではないかと、自分は思っている。しかし、より地域に密着した場所にいる友人からすると、決してそのようなきれいな状態ではないと聞く。
遠くない将来消えゆく集落の延命を行っているだけなのか、それとも新たな甦りのチャンスを迎えているのか。自分の中でもまだ答えは見つかっていない。

新旧入り混じる北千住を少し案内いただき、一旦友人と分離し、自分は近くの大黒湯へ。
まさに、絵にかいたような銭湯!浴室の富士山や、骨董品(?)のマッサージチェアなど。即時に重要文化財に指定すべきであり、ゆくゆくは国宝とすべきである。明るいときに外観をじっくり見てみたいところだ。

再度友人と合流し、北へと向かう。気仙沼より20円近く安いガソリンを入れ、東北道を北へ向かう。しかし、順調と思えた工程も、ドライバーが都賀西方PAで力尽きた。