2013年11月11日月曜日

#290 来訪者

昨晩の高熱は幸いにも36℃台に下がっていた。寒い朝を迎えるが、風がまだ穏やかなので耐えられそうだ。
ふと、スマホケースに手を当てると中身が入っていない。うーん、抜かった。

職場では暖房が投入され、やや寒いものの耐えられない温度ではなかった。現場代理人のS氏に歌津の現場の状況を確認する。幸いにも、少し仮設道に影響があっただけですぐに補修できるとのことで、胸をなでおろす。

水曜日に東京で行われる打合せに向けて、先週作成した資料のチェックが治山班の担当氏によって行われ、追加資料の提出を求められ、即レスする。また、机上に溜まってしまった書類のチェックを行う。あぁ、最近はオンスケジュールで事が進まない...

自分の風邪をうつしてしまったのか、体調を崩したT班長が午後から帰宅されてしまった...
弁当を頼んでいなかったので、売店でカップラーメンでも...と思ったら、パンを売りに来ていた。カレーパンと豚まんとシュークリーム的なものを買い求める。
その後、天気予報通りに突然の雨に襲われる。「千厩は雪ですよ」とI主事に冗談交じりに伝えるが、まんざらでもないかもしれない...寒風が吹き荒れ、既に冬の様子になってしまった。

午後、コンサルの担当氏と防潮堤の設計打合せを行う。かなり煮詰まってきたので、話はディテールに入る。Aが決まらないとBを決められず、Bが確定しないとCが動いてしまう...といった三すくみ状態に陥ってしまう。事態を打開するために、異なるアプローチを取ることにする。
引き続き、戸倉の現場代理人S氏が来庁されたので、少し打合せをする。前回考えたプランAの実行は困難であることが判明したので、T氏と考えたプランA'を検討してほしいと伝える。

兵庫からの来訪者を案内していたT氏が帰庁し、引き続き来年度の人事ヒアリングに入っていった。戻ってきたT氏からは自分の意志とは異なっているという返事が。人事は水物である...

業務終了後、一旦ベースキャンプに戻ってから、より道へ懇親会に向かう。既に街は厳寒、今日の気仙沼は最高気温が10℃に達しなかった。しかも、既に2℃になっている。何気なく熊野の温度を見たら最高気温が20℃弱。半袖でも行けるんじゃないかとか、既に真冬の熊野より寒くなっているかと思うと、少し恨めしい。
職場の幹部と、兵庫からの来訪者など9名で懇親会となる。直接的にも間接的にも、あらゆる手段を駆使してT氏の残留をプッシュする。はたしてどのような結果になるか...

入店時から見覚えのある服の客が目に入っていた。しばらくして「水上さんですよね?」と声を掛けられた。三重から宮城県庁に派遣されているN氏だった。もちろん、こちらは初見...この店にいると、なぜか輪が広がっていくから不思議だ。

派遣される直前、当時次長だった熊野のN局長に「青い服を着て仕事に行きなさい」と言われたことを思い出した。三重のPRもさることながら、偶然の出会いを演出するきっかけにもなることを示唆されていたのかもしれない。もちろん、三重のプライドを証明するためでもあるが…
ここで暮らしていると、あまりオンとかオフがない。食事をして、モノを買って、街の中で暮らすこと。そのこと自体が復興支援であり、それも含めて自分に与えられた役割なんだと思う。

いろいろな話で盛り上がり、散会となる。帰路、T氏に「職場からたくさんの来訪者があってうらやましいね。」と伝えると、自分は友達がたくさん来てくれてるからうらやましいと言われる。自分の故郷からも、未来の県政を担うような若者たちにぜひこの地を見てもらいたいが、その気にさせられないということは、いかんせん自分の力不足を痛感する。

T氏とは、それぞれの持ち味があって、強みがあって、そして弱みがある。もう少し長く仕事をしていたいと思う。