2013年6月25日火曜日

#151 門前の小僧

すっきりしすぎなくらいの好天に恵まれる。昨日のNHKのニュースでも報じられていたが、三陸新報に第十八共徳丸の保存の是非を問うアンケートについて書かれている。船主は既に6月21日に解体契約を済ませている。正直、なぜこの時期に...と思う。機を逃しているのでは...

こういう天気だと出勤も気持ちいい。行きつけのコンビニでタバコと飲み物を買い求め、2号機で疾走する。

今日は石巻労働基準監督署と合同の月例安全パトロールの日。A総括とT氏とともに、集合場所の南三陸町役場へ向かう。A総括がコーディネータのため、若干早めに合庁を後にする。
車内で、かなりいろいろな話をする。業務のこと、日常のこと、職場のこと...

役場で土木事務所、水産漁港部、震災廃棄物担当、役場建設課と合流し、歌津にある水産漁港部の現場へと向かう。

現場事務所周辺の点検を行ってから、施工現場へ。2つの工事が同時に進行しているが、自分の担当しているものとは、請負金額ももちろん大きく違うが、そのスケールも違う...
水産漁港部のS氏は、マフラーのようなものを首から下げている。最近のライフジャケットは膨張式と呼ばれるもので、ガスボンベが内蔵されており、自動車のエアバッグのように膨らむとのこと。釣りをやっている人にしてみれば常識なのかもしれないが、初めて知った...体の大きな人でも装着しやすく、軽量で邪魔にならない。うちの事務所でも用意しておきたい。
施工体系図を見ていると、三重県の業者が関わっていることが分かり、なんとなくうれしくなる。また、当日現場にいた方は名古屋の会社の方で、ちょっと名古屋弁がかったしゃべり方に懐かしさを覚える。
監督官からは、これから夏に向けて、特に暑さ対策についてアドバイスがある。熱中症に注意することと、作業員の休憩場所の整備、暑さに慣れるには1週間程度かかることなどなど…

続いて自分の監督する現場へ。普段とは違った視点で複数の方からアドバイスをもらう。自分と代理人だけでは気づかない点についてもコメントがあった。

午前のセッションが終了し、監督官とともに歌津にある「みなさん館」で昼食となる。土産物売り場の横に、コンパクトな食堂が併設されている。
いくつかあるメニューから、油麩丼を注文する。かむとジュッとおつゆが出てくる。売られている麩を良く見かけるが、食べるのは初めて。赤だしの味噌汁もおいしい。
カツ丼ではない
店内では、普通のお土産物だけでなく、変わったものも売られている。
生きたホヤ
店内には、南三陸町歌津の中心街だった伊里前(いさとまえ)の写真が掲示されていた。密集した住宅の面影は、今はない。
食後に少し監督官と談笑する。気仙沼の勤務経験のある監督官から、馴染みのお店の名前が出てくる。今は復幸小町にありますよ、と伝えた。

午後は土木事務所の担当する道路災害復旧現場2か所を周ることに。道路の場合、路線ごとに複数の個所をパッケージ化し、施工規模を大きくする工夫がなされている。宮城県では、条件を満たすことによって、現場代理人の兼務ができる措置がなされているが、複数の現場をバラバラに進めるよりも、まとめた方が様々な点でメリットがある。残念ながら、自分の担当現場では難しいかもしれないが...
パトロールが終了し、南三陸町役場の建設課に立ち寄り、S技術主幹と少し打合せをする。かなりいい方向に話が進んでおり、しかもかなりのスピード感。情報共有の密度を高めないといけない。
そして、明日の打設に備え、歌津の現場で型枠の確認を行い、少し離れたヤードに仮置きされているブロックの個数確認、合わせて課題となっている別現場も確認する。

居合わせたチーム白老の親方に、奥尻島のことなど尋ねる。地元ならではの的確な情報がもたらされた。そして、自らのルーツが北海道にもあることを話すと、親方のルーツは岩手にあるとのことだった。

帰路、A総括からある事柄について意向確認が行われた。その内容を受け入れることは可能である。ただ、自分一人の意思だけで決定することは出来ないが...

帰庁後、T班長に打合せ内容の報告や今後の事業の進め方についてディスカッションを行う。周りが速いペースで進んでいるので、こちらが足踏みしていても置いて行かれてしまう。今までの動きからすれば強引と思われるかもしれないが、ぐいと前に進めてみよう。

業務終了後、エスポワールへ。口角が切れてしまい、あまり大きい口が開けられないので、パスタがちょうどいい。
会計をしようとしたら、店主から「今日は暑かったですね」と声を掛けられた。正直、長袖でも十分で、汗もほとんどかかなかったと伝える。このお店でも、ようやく顔を覚えてもらったようだ。