2014年4月3日木曜日

#433 無視される警告、踏みにじられる教訓

津波注意報の発表が予告されており、なかなか寝付くことが出来なかった。テレビをつけたまま、少し横になる。
津波到達が予想されている時間になったが、幸いにも陸上に目立った被害は無いようだった。

朝食を摂りながらニュースを見ていると、L字に信じられないようなテロップが流れる。
「大島汽船 運行再開」
唖然として、言葉が出なかった。遠地津波だからというわけでなく、津波は第1波が最大とは限らない。それなのに、なぜ運行を再開したのか、意味が分からなかった。
イメージ写真
しつこいくらいに、海辺には近づくなと報じられている。それにも関わらず、なぜ海に近づけるような動きをわざわざするのか...
誰が望んだのかわからない。しかし、誰かが望んだから、運行が再開されたのだろう。防潮堤の議論の際、逃げるから、避難するから不要という言葉を散々聞かされている。津波注意報だからなめているか?津波の怖さは皆が知っているはずだ。

気仙沼市は「海と生きる」を標榜している。それは、海がもたらす危険についても的確に対処することを意味しているはず。海と生きるからこそ、その不便さも受け入れることをわかっているはず。なぜ解除されるまで待てなかったのか。津波に対する危機感はたかがその程度だったのか、あまりに残念でならない。3年前の3月11日とは、いったいなんだったのか...

出勤すると、職場は津波の話題で溢れていた。情報収集を怠らないようにしておく。K氏に積算システムの操作方法を伝え、積算を行う上でのルールを探し出して伝える。すると、N技師がポータルに掲載されているもののうち、「★」が付いているものは重要だよと教えてくれる。1年間、こんな話を聞いたことがなかった。本当にありがたい。

午後、リミットの決められた作業を行う。念入りにチェックを掛けていると、存外穴が見つかってしまう…
夕刻、唐桑の施工現場の事業者から、「津波注意報が継続しているので、現場確認は明日になります」と連絡がある。今朝の出来事があっただけに、当たり前のことを当たり前にやってくれているだけなのに、いたく感心してしまった。

18時、津波注意報が解除された。陸上での被害は伝わっていないが、漁業関係にダメージがないか、心配だ。

少し残って作業を進めていたところ、S総括から「ジャンジャンさ、行かねえべか?」とお誘いがある。M班長と3人で向かい、不思議なユニットで夕食となる。
気仙沼ホルモン
姉から、愛猫がとても軽くなっているとメールが入る。今年で18歳だからやむを得ないが、いつかその日がやってくるのかと思うと、少し切ない...