2013年4月12日金曜日

#77 沈黙は金、雄弁は銀

スカッと、とはいかないが、今日も穏やかな天気である。しかし、相変わらず予想最高気温は10℃代前半と、熊野の冬と変わらない。

今日の三陸新報の一面では、間伐材によるバイオマス発電事業について触れられている。生み出される熱は温泉施設に、電力は買い取り制度にのって売電される。間伐材の地域通貨による買い取りも始まっている。

出勤途上、自転車で心臓破りの坂を上っていると、上司から声をかけられる。職員住宅は合庁の北側に集中しているので、殆どの職員がこの坂を使っている。坂の途中にサクラの古木がある。まだつぼみだが、咲くと壮観かな...

午前、図面の修正などを行う。懸案だったCADも、ツールバーを適切に配置することによって、生産性が上がったし、こちらのCADソフトが優れている点もあることがわかってきた。
天候は一日を通じてなかなか安定せず、午後には雨がぱらついた。
引き継ぎをかねて、先輩と施工業者と打合せを行う。以前は事務所の整理整頓に驚いたが、提出される書類も非常にきちんとしている。現場ももちろん大切だが、書類も大切と改めて実感する。ワカメ漁と工事の調整が...という話になった時には、あぁ、三陸に来てるんだなぁと思った。

私は施工業者の方を、共通の目的を達成するためのパートナーと思っていて、お互いにベストを尽くすためにはその距離を縮めることが必要であり、そのための手段として自分のプライベートなことなども少し話したりするが、こちらの方は、全員がというわけではないだろうが、そういった面では概して寡黙である。

今、復旧が行われている施設などは、本来の目的を達成するのは100年後かもしれない。「なんでもいいからとにかくやれ」といったスタンスで臨むと、見かけの復旧は確かに早いかもしれない。しかし、それは今に生きている人たちの都合でしかなく、将来に禍根を残す可能性がある。被災地外の人たちには見えにくいかもしれないが、未来のことを考え、この地では着実に、堅実に、前に進んでいると思っている。

職場で何処からかもたらされたワカメが配布される。私は調理器具を持っていないので、兵庫のT氏に託して、あとでおすそ分けを...と無理を頼んでしまう。

業務終了後、身の回りの物を買い出しに大手ショッピングセンターに向かう。三重にいたときは、殆ど出向くことがなかったが、収納用品や洗剤などなど、結構な買い物になってしまい、時間もかかってしまった。以前ならそれなりの値段がしていたモノも、今はびっくりするような値段で売っている。もちろん、それは品質や見た目、寿命に大きく影響しているのだろうけど、モノを大切にするという文化がなんとなく薄まってきているような気がした。あまり人のことは言えないが...

夕食は福幸小町のこけしへ。あまりのボリュームに「禁断の店」としようかと思ったが、おいしいのでそれはならなかった。前来た時に気になっていたギョウザ定食を注文する。
なめこの味噌汁がいい!
ベースキャンプに戻り、洗濯やら片付けやらしていたら、T氏がワカメを持ってきてくださった。皿てんこ盛り...しかし、野菜不足を解消するには十分だろう。