2013年8月13日火曜日

#200 200日

暑さが少し和らいだような感じで、昨日までの「モワッ」と感がない。とてもさわやかな朝だ。
いつものように儀式を済ませ、出発する。

お盆はまだ続いている。体調を崩しているT氏は今日も休みとのことで、少し気がかりである。三陸は温度変化が非常に激しい。土曜日は猛暑日で、昨日も30℃を超えていたが、夜になると25℃を下回る。寝苦しくはないのだが、このアップダウンに体調がついていかないときもある。

昨日に引き続き、お盆のうちにやっておきたい業務を進める。
震災以降、あらゆる部署から大量の工事が発注されているため、不調となる案件が非常に多い。そのため、より多くの工事が契約に結び付くようにと、入札の簡素化や配置技術者の要件緩和、スライド条項の柔軟な適用など、様々な措置が講じられている。
ただ、制度の中には若干難解なものもあり、内容を理解するのに少し時間を要する。
爽やかな非ライブカメラ
自分の担当している歌津の現場は、地元の建設業者が担当してくれている。自然を相手にする仕事なので、この地に疎い自分にとっては心強い。気候、風土、文化...建設業に限った話ではないが、長くその地で企業活動を続けているということは、市民から十分な信頼を勝ち取っていることと同義である。また、いざという時に近隣に建設業者がいてくれることは、相当の安心感につながる。残念ながら今の入札制度では、人の気持ちや証拠のないものを評価する仕組みはない。

大船渡市の災害廃棄物処理において、市内をいくつかのブロックに分割して幹事社(建設業者)に任せたという方法は、優れている点がたくさんあるように思う。地域に根付いて信頼を得ている建設業者が前面に出ることで、よそ者がでしゃばるよりも調整がスムースに行くだろう。
東海新報の紙面で、この時の幹事社が、ボランタリーな活動を行っているという記事を目にする機会も多い。行政、建設業者、市民の信頼関係があるように思う。

また、現場を見ていると、事業者がどのような気持ちで臨んでいるのか読み取れるようになってきた気がする。教科書に載っているようなことだけでなく、現地に会った施工方法を選んでいるか、地形、地質の特性を十分に把握しているか、周辺環境への配慮を怠っていないか、気象条件は十分理解しているか...
自分も県外からやってきたので偉そうなことは言えないが、他の地方からやってきた事業者の方には、出来れば地域のことを良く知ってから業務に取り組んでほしいと、切に願う。

ほぼオンスケジュールで業務を終え、日が傾きかけた合庁を後にする。最近、急速に日が短くなってきているうえ、風もひんやりとしている。あっという間に夏が終わってしまいそうだ。
大型ショッピングセンターで、牛乳や半額以下のパック寿司を買い求め帰宅する。

大船渡市役所派遣、宮城県派遣を合わせて、今日で200日目となった。
派遣を希望するときに、ここでしか知ることのできないことを知りたい、と言った覚えがある。少しだけだが、この地のことを知ったような気でいる。これからも、いろいろなことを掘り下げてみたい。