2013年8月22日木曜日

#209 伝承

薄曇りの朝を迎える。まるきのおばさんが言うとおり、お盆を過ぎるとすっかり秋めいてきた感じがする。いつもどおりの儀式を終え、出発する。

事業説明のため、I主事と共に歌津のとある寺院に向かう。
津波により本堂が浮き上がって倒壊し、現在は嵩上げと再建を行っている。また、庫裏も嵩上げを行うため、曳き家の準備の真っ只中である。

仮設の本堂で打合せを行い、少し昔のことなどを聞いてみる。震災前、山門近くにあったスギの大木を伐採したそうで、推定樹齢300年とのことだった。住職によれば、寺は600年ほどの歴史があるようで、スギが海水により枯死していることを考えると、300年程度は寺の山門までは津波により浸水していないことになる。

引き続き、ボーリングを行っている現場へ向かう。以前から見たかった貫入試験を確認する。本でしか見たことが無かったので、段取りなども含めていろいろ伺うことに。掘削結果は期待通りで、検尺までの間、一旦現場を離れる。
ちょうどお昼になり、久々に竜巳やに立ち寄る。ここのランチはB/C的に大満足である。
午後、戸倉の施工予定地に向かう。設計側から変更のあった部分を、用地担当のI主事に説明する。机上ではなかなかイメージがわかないが、現地で説明することで理解度を深めてもらうことができた。南三陸町役場に少し顔を出してから、再度ボーリング現場に行き、検尺。

業務終了後、大型ショッピングセンターで買い物をし、夕食を...と思い、いつもの復幸小町に向かうものの、こけしもエスポワールもなぜかお休み。まるきへ向かうことに。
珍しくお客さんがおらず、すこしおばさんと話をする。仕事のことを聞かれたので、今担当している業務のことを少しお話しする。おばさんは大谷が在所で、先祖は明治三陸地震津波の際に10名中9名が亡くなり、生き残った1名の末裔であると話してくれた。数十年に1回は巨大津波が襲来する三陸。たくさんの人たちがそれぞれに歴史を持っている。

ベースキャンプに戻ると、超強力な睡魔が襲ってきて、即落ちした。