2013年8月16日金曜日

#203 Crossover Kesennuma Vol.4 -緑の真珠-

今日は夏季休暇を取得したため、いつもより1時間遅く起きることに。しかし、部屋の中はどんどん気温が高まっており、汗だくになってしまった。

朝食を摂って窓をから外を覗いてみると、既に待ち合わせのコンビニに三重からやってきたスーパー・ボランティア・ウーマンであるTさんの胴長号(ミニ・クラブマン)が止まっている!ダッシュで準備をして出発する。9時半集合だと、9時29分に現場入りするという、トヨタ自動車張りのJIT(Just In Time)を標榜し、時たま失敗してしまう自分は、このTさんの姿勢を見習わなければ...

大島行フェリーの出発時刻まで少し余裕があるので、南町紫市場の菅原印房で注文しておいた印鑑を取りに行くも、お盆休み...

フェリー乗り場は浮き輪などを携えた観光客でにぎわっており、いつもと違う光景を見せていた。
車両甲板はほぼ乗用車で満車、オープンデッキにはたくさんのお客さんで鈴なりとなっている。
出航直後からウミネコやら名称不明の海鳥が、フェリーに寄り添っている。お目当ては、お客さんの手渡す「かっぱえびせん」。上手に接近して食べるものもいれば、急接近して食べ損ねるものも。
絶賛工事中の浦の浜港で下船し、ひとまず亀山へ向かう。隘路を抜けるが、終点付近には駐車場がないため、少し手前の駐車スペースにクルマを置いて歩く。レストハウスを横目に、一気に山頂へ。モヤモヤが出てきていたものの、すっぽりと覆われることもなく絶景を楽しめた。
大島
気仙沼市街
少し山頂付近を散策し、無人のレストハウスで休憩していると、下の駐車スペースからやってきたおんつぁんに話しかけられる。お一人でやってこられたようで、しばらく3人で談笑する。市内の階上にお住いで、小泉の2次選別場にお勤めとのこと。同僚に大島の人が多く、震災以降初めて島にやってこられたそうだ。
リフトの跡
震災のことや街のこと、今の仕事のことや震災遺構のこと。ざっくばらんにお話をする。気になったのは、小泉海岸にある娯楽施設跡。やや強い口調で撤去を希望されていた。
会話の内容を、自分はほぼすべてを理解しているが、Tさんは半分くらいしかわからなかったと仰っている。毎日のようにこの地方の言葉に触れている自分は、いつの間にかヒアリング能力が高まっていたようだ。これをスピード・ラーニング効果と名付けておく(笑)。

山を降り、観光協会でお勧めの店を教えてもらう。島の中ほどにある「はま家」でお昼ご飯にする。Tさんは海鮮丼、自分はうにめしにする。
最近ウニ率高め
ゆっくりとした食事を終え、島を南下する。管内で唯一開かれている海水浴場、小田(こだ)の浜へ。今年海開きを行った県内の海水浴場は、ここ以外に石巻市の網地島と東松島市の3か所だけである。今まで無人の海岸しか見たことがなかったが、今日は本当に驚くほど沢山の人で賑わっている。
賑わい遠景
賑わい近景
さらに南下し、島の最南端にある龍舞崎へ。ごつごつした岩場の断崖が男性的な表情を見せる。コンパクトな島ながら、いろいろな表情を楽しむことが出来るのが大島の魅力でもある。
岬のちょっと手前
未だ咲きかけのアジサイ
帰りのフェリーまでまだ時間があるので、田中浜近傍にある「みちびき地蔵」へ。久しぶりにやってきた田中浜周辺は、少しだけ変化していた。
浦の浜港終点に戻り、島のコンビニでアイスを食べたり、乗り場周辺をぶらぶらしたり。
なぜか卒塔婆が打ち捨てられていた...
今日は臨時便が運行されており、乗る予定の船は臨時便だった。先にやってきた臨時便はいったん離岸→定期便が入港→臨時便着岸→出航→定期便着岸と、鉄道ばりの入れ替え作業を行っている。
左:定期便のフェリー亀山 右:臨時便のたていし
臨時便は、今年度に愛媛県上島町からやってきた「たていし」というフェリー。以前は短距離輸送に使われていたそうで、船内にはベンチシートしかない。めったに乗ることが出来ないので、これはこれで良しとしよう。
気仙沼に戻り、アンカーコーヒーでねまる。今日中に南相馬まで行かれるTさんとお別れし、ベースキャンプへと戻る。
少し横になってしまったら、外食する元気もなくなり、浦の浜のフェリー乗り場売店で調達した「黒船」のカップめん(絶版)で済ます。
しばらくすると、ゆうパックが到着。いろいろと気遣ってくれているカントクからの、カレンダーとお茶だった。そしてTさんからのお土産である和田金の牛肉志ぐれ煮といい、みなさんがいつも気の利いたモノを送ってくださったり、届けてくださったりで、感謝感激である!