身支度を整え、久々に3号機で出撃する。
南町紫市場で印鑑を引き取り、鹿折から舞根(もうね)を抜け、唐桑の半造へ。なんとかイベント開始前に滑り込むことが出来た。
先日来気されたH先輩から、以前仕事でお世話になった長野県小布施町のNPO、オブセリズムが「Tシャツ・ボディ・ペインティング」なるパフォーマンスを行うと知らせがあり、ちょっと覗いてみることに。
半造の園地で、芝生の上に敷かれたビニールシートに、無地のコットンTシャツを着た人たちが集まってきた。以下、写真でその過程を...
一番右が越ちひろさん |
まずは赤色 |
いろいろな色に染まっていく |
段々ハイテンションに |
使用されているえのぐ |
Tシャツ外もキャンバスに |
完成! |
気仙沼だけでなく、被災地には様々な団体がやってきて、震災前には見られなかったようなパフォーマンスが繰り広げられている。ただ、自分以外に観客がいなかったような気がしなくもない。
コンテンツが気仙沼に合っていないのか、周知不足なのか、そもそも半造の観光地としての魅力が不足していて、人が少ないからなのか...
半造レストハウスで昼食を摂ろうとしたが、失敗。行き来た道をベースキャンプへ。途中、舞根で昭和三陸地震津波の記念碑を見つける。気を付けていなければ見逃してしまいそうな感じだ。
景色に溶け込んでしまった... |
三重では祭りの際に紅白の幕を使うが、気仙沼では大漁旗がその代わりとなる。どこからやってきたのかわからないが、いかにも港町という風情で最高である。
机やいすを並べたり、テントを張ったり、行燈をぶら下げる竿を建てたり...炎天下とはいえ、多分気温は30℃ほど。さほど過酷な作業ではなかった。
合庁でよく見かける、徳島から派遣のT技査と話をする。同じ内容の事業を進めているが、T技査の方が環境が過酷である。数少ない派遣2年目の先輩といろいろ意見や情報交換をする。
遅れてT氏登場。昨晩は兵庫からの突然の来客をもてなしたとのこと。気仙沼市役所に派遣されている兵庫県民には、気仙沼のイロハを叩き込んだとのこと。T氏もすっかり気仙沼通である。
ベースキャンプ脇の、東電気の女将さんと氷を取りに行くことに。四日市の富田にある小さな氷屋さんのイメージだったが、着いたのは巨大な氷工場!やっぱり気仙沼、港町!
丁度一服時なのか、たくさんの従業員さんがねまられていた。領収書を書いてもらっている間、少し震災の話などをした。
軽トラの荷台に氷を乗せたが、不安定だったのでロープを掛けてから万力をしたところ、女将さんに「すごいっ!」と言われてしまった...三重県民は誰でもできますよ、と嘯くが、教えてくれた高野尾の親方に、心の中で感謝する。
手作り感たっぷり |
しかし、徳島のT技査はむつむつと鳥を焼き続けている。寮生とのコミュニケーションを優先させてしまった自分とは違う。さすが...あー、けどやっぱり同じ敷地の人たちとも仲良くなりたいし...葛藤。
日もいい感じに傾き、祭りが始まる。鎮魂のキャンドルや行燈にあかりをともし、まずは犠牲者への黙とう。
そして、流しそうめんがスタート。遠慮していた中学生も参加させてみる。子どもたちの歓声で賑わう。
スタッフということで最初は遠慮していたが、最後のところにどんどんそうめんが溜まってくる。ここは寮生の出番、残さないようにとにかく食べる。
続いて人間カーリング。3人一組で、台車に乗せた人を推していかにゴールラインに近づけるか競う。お隣の岩手県一関市川崎町で発明されたイベントだそうで、本場ではゴールラインではなく川になっているらしく、失敗するとドボン。
他にも、焼き鳥、かき氷、トロピカルジュースなどなど。普段はとても静かな住宅街も、この日はたくさんの人で賑わっている。ご近所さんと立ち話をしていたら、気仙沼のスラングを教えてもらった。こういったことも楽しくて仕方がない。
焼き鳥@50円 |
おでん@50円 |
かき氷とトロピカルジュース@50円 |
寮生も誰か出なさいと、スティーブ・ジョブズ似のT総括から指令が下り、自分が歌うことに。もはや恥も外聞もなく、「南郷には菅原先生と理容コマツさんしか友達がいない」などど、余計なしゃべりまで入れてしまう。寮生に合いの手を入れさせ、「島人ぬ宝」を熱唱する。
ステージから降りると、気仙沼の母こと、理容コマツのおばさんが待っていた。「大船渡にでも行ってると思ったら、いたのね(笑)」と。そして、菅原Jr先生の奥様も...
カラオケ終了後、観客が皆、椅子を片付けている。以前住田で経験したのと同じだ...この文化はぜひ三重にも持ち帰りたい。
そして踊りの時間となる。まずは全国共通の炭坑節、そして、次はなんと「気仙沼音頭」!岩井崎や港といった歌詞、ドントナ~の掛け声など、聞いているだけで鳥肌が立ってきた。しかも、熟年の皆さんはだれもが踊れている。
うまい人をコピーして踊る |
牛の志ぐれ煮に感激し、大島出身のおばさんが、今日開口してきたばかりのウニを持ってきてくださった。今シーズンラストととのことで、本当は自分用にとっておいたものを、惜しみなく提供してくださった。こっそりと1000円分以上食べてしまった...
それぞれが、それぞれに一言ずつくらい話をし、会はお開きとなる。帰り際、自分の来ていた熊野大花火Tシャツを見て、行ったことがあると話しかけられた。今日は熊野の花火なので、あえてアピールを行ってみたところ、功を奏した感じだ。
徒歩10秒でベースキャンプへ。まだ22時だったが、なにやら疲れ切ってしまい、すぐ横になった。
自分の祭り好き、どうも母のDNAを強く受け継いでいるような気がする。