2014年12月10日水曜日

#684 林業普及の視点

いつもよりかなり早めに起床する。久々にスーツを着て、7時にベースキャンプを出ると、W技師と顔を合わせる。昨日の謝罪をしながら、いろいろ話して合庁へと向かう。

既に林業振興班のM班長が出勤されていた。集合時刻になっても、O技師は姿を見せない。電話をしても出ない。時間もないので、やむを得ず3名で出発することに。
公用車に乗り込むと、M班長がETCカードが見当たらないと言う。今しがた、センタークラスターに置いたとのこと。しばらく探してみたら、パネルの隙間にはまり込んでいた。昨日の呪いはM班長に伝染したようだった。

凍てついた道を、284号線、若柳金成IC経由で大衡村へ。会場の平林会館に着いたのは開始5分前だった。
今日は宮城県林業普及活動・試験研究成果発表会が行われる。三重でも同様の会はあるが、それぞれ個別に開催されており、普及活動の発表会は今まで聴いたことがなかった。
 会場には100名ほどの聴講者が。県職員だけでなく、市町村や森林組合、事業体の方も見える。
大河原、仙台、北部、北部栗原、東部、東部登米、気仙沼と7つの事務所が発表を行う。
大河原:丸森町耕野地区におけるタケノコの出荷制限解除への取組
仙台:亘理町における協議会方式を活用した災害公営住宅への県産材利用
北部:温泉施設へのバイオマスの活用
北部栗原:管内のタケノコ出荷制限解除の取組
東部:震災復旧における林業普及の役割
東部登米:作業道作設における考察

そして、W技師の発表が始まる。「震災復興を椎茸から考える~椎彩杜(シーサイド)再生への歩み~」と題し、南三陸町にある菌床椎茸栽培企業の、被災から復旧に向けての取組を紹介する。
経営者の自宅も被災してしまった椎彩杜、その復活に向けては林業分野だけでなく、農業分野も連携し、多方面の主体による支援、イベントでのPRなどなど。
震災当初は施設の被災や資金繰りなどが課題となったが、今は人材不足と言う、被災地全体を覆う問題がネックとなっている。増やしたくても増やせないジレンマ...

すべての発表が終わり、登米市の津山林業研究会の発表が行われる。インターンシップを積極的に行っている会、過去の体験者が林業に従事したと語られた時には、思わずうれしくなった。
昼食をはさみ、午後は林業技術総合センターによる試験研究の発表となる。
海岸林再生を目的とした広葉樹コンテナ苗の生産技術確立、カシノナガキクイムシの発生予測と分布拡大に関する研究、スギの長期性能評価と非破壊試験方法の確立の3テーマについて説明が行われた。

すべての発表が終了し、普及活動に関する表彰が行われる。内容、表現などが評価され、最優秀は東部登米が、優秀賞を大河原とW技師が受賞することになった。最優秀の発表は、自分が紀宝の師匠から聞かされている作業道の内容とは異なっていたため、あまり評価していなかったのだが...

行きと同じ道のりで帰路につく。車内では反省会が行われた。

業務終了後、急ぎ市内を徘徊する。帰県に備えて土産物を買い求めて、夕食はまるきへ。
期間限定「ねぎそば」はマイルドな味
帰宅後、なにやらとても疲れてしまい、すぐ横になる。深夜に目覚め、スマホを眺めると、まるきの店主からメッセージが。「買っていかれたもの、忘れてますよ」と...呪われし日々はまだ続いていた。