絶好の天候に恵まれ、三陸の春とは思えないくらいの暖かさ。K君は昨日陸前高田を見てきたとのことなので、気仙沼と南三陸に絞って行程を組み立てる。K君のクルマのハンドルを預かり、まずは唐桑半島ビジターセンターへ。
GW初日だが、少し時間が早いためか、来場者は自分たち以外に一人だけだった。K君が津波体験館に入っている間、観光協会のKさんと雑談する。頻繁に顔を合わせているわけではないが、自分のことを覚えてくれているようだ。
K君に津波の歴史が書かれたパネルで説明したり、東日本大震災で被災した気仙沼市街の写真で場所を説明したり、にわか語り部になる。
引き続き、漁火パークへ。少し靄がかっているものの、広田半島やその先まで望むことが出来た。
そして、巨釜・半造の巨釜にある折石を見に行く。三陸はどこも絶景だが、絶景ポイントが多すぎるのか、ここもさほど賑わっておらず、むしろ波の音が騒がしかった。
唐桑半島を後にし、気仙沼市街へ。昼食まで若干時間があるので、安波山へ向かう。
レンタカーの屋上にデジイチを張り付けた車両を見かける。自分もやってみたいが、万が一を考えるとGoProにしておいた方がよさそうだ。この車両に乗ってきたメンバーが、三脚で固定したカメラを用い、1秒間隔で自動的にシャッターを切っている。聞くと、結合して動画にするとのことだった。タイムラプス撮影と後で知る。
程なく、他県ナンバーのクルマが数台連なって現れる。降りてきた人々は年齢も性別もバラバラ。こちらの三重ナンバーを見て話しかけられる。やはりというか、予想通りというか、市役所の派遣職員の一行だった。そういえば、派遣職員対象のツアーが行われていると以前新聞に載っていた。自分はほとんど自力で切り開いてきたので、少し悔しくもあるが、むしろ自分でコーディネートすべきなのかとも考えたり...メンバーの中には、同じ寮の隣の棟に住まわれる方も参加されていた。しばし、ガイダンスを傍受する。
一足先に下山し、南町紫市場のあさひ鮨へ。コストパフォーマンスの高いこの店は、よくお客さんを連れていく。定番ともいえる復興スペシャルを自分がごちそうするつもりが、ごちそうになってしまった。
まいう~ |
引き続き、4月に復旧、リニューアルオープンした海の市へ。これまで仮設商店街が担っていた観光拠点の役割を、今後はこの施設が担うことになりそうだ。
ブルーの外装は、やや目が痛いえんじ色に... |
連絡通路から魚市場見学デッキに直結 |
エントランス |
絆ゾーン。入力した文字が映像に反映。ニコ動風。 |
震災の記憶ゾーン |
海と生きるゾーン |
シャークゾーンのホオジロザメ |
口 |
メガマウス好きに捧げる |
プロジェクションマッピング用のジンベイザメ |
シャークゾーン内部の様子 |
K氏はもともと公共交通に関わる仕事をしていたため、 観光といった視点で施設を見定めている。ビジターセンターと言い、ここと言い、十分なポテンシャルを持っているようだ。あとはどのように活かしていくかが課題か...
当初、このまま岩井崎に向かおうと思ったが、若干時間を持て余すかもしれないので、リアスアーク美術館に向かうが、その前に大型ショッピングセンターに立ち寄り、土産物を調達する。さいとう製菓のブースで悪友Tもかもめの玉子が好きだと伝えると、季節限定のいちごをわざわざ購入していた。
天気の良さを生かすために、美術館をあきらめて、風光明媚を味わうルートへと変更する。合庁を外観から眺め、遺構の候補である気仙沼向洋高校脇を通り、岩井崎へ。海風がとても冷たく、あいにく激しい潮吹きも見られなかった。
お伊勢浜を通り、45号線を南下して小泉から内陸へ。田束山へ向かおうと試みたが、不覚にも何度も道に迷う。バイクで適当に行った道をトレースすることはならなかった。
期待していた道を選ぶことが出来ず、歌津側からアプローチする。しかし、払川ダム付近で消防士さんに制止される。本吉側で山林火災が発生したようで、防災ヘリがダムで給水するために通行止めとなってしまい、やむなく引き返すことに。田束山はかなりのお勧めスポットだが、果たして誰が一番に案内されるか...
歌津の街へ引き返し、伊里前福幸商店街へ。個人的におすすめの「ポストくん」を見学し、「南」三陸鉄道の切符を買い求める。
そして、志津川へ。役場や造成工事の現場を見て、市街地へ。黄昏の防災対策庁舎、志津川駅と回る。
高台から街を見てもらおうと、志津川中学校へ。
最後はさんさん商店街。ここでK君と分かれてBRTで気仙沼へ。本来なら見送るべきが、逆に見送ってもらうことになってしまった。
比較的多めの乗客を乗せたBRTは、途中本吉で大量の高校生が加わる。南気仙沼で下車し、直近の福幸小町にあるこけしへ。中華丼を食べて帰宅する。洗濯機を回し、ちょっとくつろいでいたらあっという間に寝てしまった。