2014年4月8日火曜日

#438 interpreter

パッチをはくべきかはかないべきか、苦渋の選択を迫られる。本当に悩みに悩みぬき、夜の予定のことを考えて、はいていくことにする。外の気温は春らしい少しひんやりとした感じだ。

登庁後、すぐ準備をしてI主事と南三陸町役場へ向かう。45号線はとても快適に流れており、一時の大渋滞が嘘のようだ。災害廃棄物処理が終わったからなのか、それとも別の理由があるからなのか。車内では、珍しくI主事が愚痴をこぼしている。民間では徹底してマニュアル化されているのに、行政は...見習うべきところは見習わなければ。

予定の時刻より若干早く役場に到着する。お世話になった建設課のI係長は異動されたとのことで、新しい所属を覗いてみたがあいにく不在。企画課にも顔を出すが、N上席主幹も不在。新たに鳥羽市から派遣のY氏に挨拶がてら名刺交換を行う。これから、公私ともども交流が深められればと。

10時を少し回ったころから、3か月ぶりの県土木、役場建設課、産業振興課との会議が始まる。冒頭、土木のY氏から説明があったのち、ありえない展開になる。過去の経緯を一切無視した、自分の都合だけしか語られない。あまりにもひどいため、話を遮る。12名の参加者のうち、前回の内容を知っているのは5名。被災地には派遣職員の出入りが激しいので、連続性が断ち切られてしまう時がある。それもまた悩ましい点だ。
結局、ほとんど前に進まなかった。再来週に再度開催される。今日参加していない利害関係者の出席を期待したい。

引き続き、建設課の漁港担当に挨拶へと出向く。4月から役場仮庁舎では収まりきらなくなってしまったので、震災後しばらく使われていたコンテナハウスに別室ができた。U主任主査、I主事らと名刺交換する。
2011年7月撮影
久しぶりに竜巳やで昼食にする。すると、ほどなくして農業振興班のW技査が入ってきた。このユニットで昼食は初めて。新鮮な雰囲気。

施工予定箇所周辺での他所管事業の進捗を確認しようと、海辺へ出る。途中にある津龍院では、上棟式が行われたようだ。全体を盤上げしたこの寺院、復興も近づいているようだ。
門前にあった樹齢300年のスギは津波で枯死
合庁へと戻り、明日の車検に備えてプラドにタイヤを積み込んだり、報告書をまとめたりする。
16時から部全体の会議がある。各部の事業内容の説明や庶務的な内容の共通認識を持つことができた。昨年から悶々としていた給油のルールも明確化し、胸をなでおろす。
自席に戻ってから先日来の作業を継続する。いつの間にか、K氏とS主事だけになってしまい、いくつか内緒話などをする。結局自分が最後になった。

業務終了後、気になっている市議選候補者の個人演説会を傍聴するために、面瀬(おもせ)ふれあいセンターに出向く。別の会議もあるようで駐車場には多くのクルマが止まっていたが、会場では10数名が着席していた。

冒頭、自治会長などの応援弁士の演説ののち、候補者の演説となる。三重ではあまりいなかったと思われる、方言の強い県議の応援もあった。
応援演説では、この地区在住の市議が引退したための後釜という話ばかりだったので、正直期待が落ち込んでいた。しかし、候補者の話を聞いた結果、その印象が大きく変わった。
候補者は気仙沼市の現状や課題を熟知しており、また次の世代への橋渡しも担いたいという意気込みはとても評価できた。安請け合いをせず、できることできないことをはっきりと語る候補者。わかりにくい市政を、わかりやすく市民に伝えようとする気持ちも伝わってきた。市議には翻訳者としての役割も期待されるところ。このような人物が気仙沼の未来を背負って立つのであれば、未来は安泰だろう。
三重にいたとき、こういった会に参加することはなかった。気仙沼のことをもっと知りたいという気持ちなのか、それともこの街に期待することが大きいからなのだろうか...

散会後、夕食を摂ろうとココサカエルに向かうが、あいにく一凛は貸し切り。エスポワールへと向かう。
ハンバーググラタン、スパゲティ入り
帰り際、ママから「遅くまでお疲れ様です!」と声をかけられたが、仕事をしていたわけではないと伝える。短期決戦の市議選だが、市民の興味はそれなりに高いようだった。