2013年6月2日日曜日

#128 long for...

朝6時より、気仙沼市民にとって非常に重要なイベントが催される。しかし、体力の限界を感じ、ブッチしてしまった。最近、体力不足でイベントをブッチるケースが増えている。寄る年波には勝てない...

約束の時間に間に合うかどうか、ぎりぎりのタイミングで起床する。ささっと準備をして、A総括を迎えに行く。今日は「森は海の恋人植樹祭」へと参加するため、大川の上流、岩手県一関市室根町の「矢越山ひこばえの森」へと向かう。

内陸に進むと、晴れ間が見えてきて車載温度計もぐんぐん上がる。駐車場には既に多くのクルマが止まっている。会場まで2kmの山道を歩く。少し厚手の服を着てきたことに少し後悔する。

会場には、凄まじい人、人、人...今日の参加者数は1400人とのこと。
太鼓の演奏で会は始まり、地元の第12区自治会長のあいさつがあり、牡蠣の森を慕う会会長の畠山重篤氏が登壇。その風貌からして、もはやカリスマ...
引き続き、一関市長、気仙沼市長や来賓のあいさつがあり、そしてゲストスピーカーの田中京都大学名誉教授が登壇。「コンクリートの防潮堤には反対!」と仰る。えっ!
引き続き、植樹の説明が行われる。今回は50aに1500本の広葉樹苗を植栽する。樹種は、ミズナラ、コナラ、カツラ、ミズキ、トチなどなど20種類以上。ただ、参加者が1400人なので、一人1本の割り当て。
植樹会場はもともと人工林で、分収契約満了にともない皆伐がなされた場所である。その伐採跡地に植栽を行っている。
順次会場へと向かうが、広場の脇にあった標柱で菅原市長と記念撮影。
植樹会場に近づくと人で渋滞している。
右上が植樹会場
会場入り口で苗木を受け取る。樹種はわからない。林業技師として恥である。本来なら1本のはずが、すこし苗が余ってきていたので2本の割り当てを受ける。
唐鍬で穴を掘るが、以前の熊山での植樹に比べたら余裕である。フワフワの土だが、伐採後も表土が流出している感じもない。余裕をかましていたら、地元CATV局から取材を受けた。
余裕の記念撮影
そして、カリスマの植樹...
植樹を終え下山し、麓で行われている「こっとんこ水車まつり」に顔を出す。
地元大東高校の鹿踊りや、出店などかなり賑わっている。
performed by JK
かきごはん
会場で先ほどの田中先生に、防潮堤を反対する理由を直接尋ねてみた。反対と言っても、防潮堤そのものに反対しているわけではないこと、27年度までに完成という、実施に至るまでのプロセスが性急すぎること、地域の事情に応じた対策が考えられるのではないかということ、話し合いの場が必要なことを述べられた。防潮堤整備への一つの糸口が見えた感じがする。

A総括にその旨を話すと、今は財政的にも東日本大震災の被災地にかなり配慮されているが、近い将来別の大規模災害が発生すると、この状況も大きく変化するだろうと危惧されている。先日の、チリ地震津波と財政再建団体の話を思い出した...

海、森、街、人、文化、暮らし...
一方的な押し付けではなく、様々な主体がお互い立場や思いを考え、そして「慕う」ことによって、調和のとれた復興が成し遂げられるのかな...

その後、千厩にあるニューカマーの宿舎を訪問し、帰宅。少し横になったら夜になってしまった...