次のステップに備えて、防潮堤に関する技術基準などを紐解く。三重にいたときは、治山の技術基準もさることながら、豊富なノウハウを持つ経験者にかなり助けられた。しかし、県内でも完成した防潮堤はほとんどなく、ノウハウを蓄えている最中なので、現時点ではドキュメントが拠り所となる。また、そのドキュメントも日々刻々と加筆されていく。
宮城県では、北から南まで、海岸にL1(数十~100年に1回程度)対応の防潮堤を築き、県土を守ろうと計画している。そして、1000年に1回という頻度の地震では、ハードとソフトの両面で対抗しようとしている。
L1津波対応の防潮堤と言っても、そこに目新しいテクノロジーが投入されているわけではない。今までの技術を活用し、さらに今回の震災で得られた教訓や、研究機関による試験の成果を反映し、「粘り強い」構造物として構築する。
震災の教訓を反映した結果として、河口に水門を原則設けないというルールがある。震災当日は10数基ある全ての水門の閉鎖に成功したが、その後破壊されたことによって開門が困難となり、復旧に時間を要したからだ。
非ライブカメラ 寒い... しかし鉄人W班長は半袖 |
業務終了後、心臓破りの坂を下る。草むらからムッと初夏の匂いが漂ってきた。気温は低くても、夏が近づいている感じがする。
通勤経路に、いつも気になっている橋がある。なぜかここだけ、周りと比べて盛り上がっている。徒歩で通勤していたので、欄干の銘盤に「昭和43年」と書かれているのを見つけることができた。
橋の周辺が地盤沈下したわけではなく、意図的に橋を高く作ったような感じだ。もしかしたら、堤防のかさ上げを想定して、事前に橋を高く設計したのかも…堤防が完成していれば、この周辺の浸水は多少軽減されたのだろうか。
夕食は、ちょっとおなかの調子もよくなってきたので、中華飯を食べようとこけしに向かったら、残念なことに休み。バックアップのエスポワールでハンバーググラタンを。
底にスパゲティ入ってます |
昨日、南海トラフ巨大地震対策検討WGの最終報告が発表された。今回検討された地震は、発生頻度は限りなく低いと考えられているが、0ではない。もしかしたら、次に三重を襲う地震はこの最大級のものになるかもしれない。
今、三重では、様々な分野の方々が、様々な領域で、ソフト・ハード両面の対策を進めている。対策は積み重ねでゴールはないが、巨大地震を迎え撃つころには、出来ることを出来る限りやっておいて、後悔することのない状態で臨みたいと思う。