2013年5月25日土曜日

#120 次世代へ

今日はあるミッションを成し遂げるため、7時に起床しようとするも、あえなく失敗。いつもと同じ時間に起きて、いつもと同じ時間に出発する。

ひとまず、行きつけのコイン洗車でクルマを洗い、図書館で本を返却し、上り方向に出発する。三重県の北部にいると、「上り」といえば北向きに進むという頭があるが、宮城での上りは南向きとなる。

Lady Gagaの音楽を聴きながら、45号線、三陸道と乗り継ぎ、多賀城市にある県立の東北歴史博物館へ。今日の目的は、ガガ様(Lady Gaga)のサインが入ったティーカップを見ることが目的である。
せっかくなので、鳥瞰図を得意とする絵師、吉田初三郎の特別展「美しき東北の街並みを観覧することに。
入場券を買い求めて中に入るも、チェックポイントをスルーしてしまい、係員の方に追いかけられるも、無事に前に進むことが出来た。
まずは、ガガ様のティーカップを。
宝石級の扱い
チャリティー・オークションによって、宮城県の歯科医師に落札されたこのティーカップ、震災の記憶を忘れてほしくないというたっての希望で、逝去される直前に宮城県へ寄付された。
引き続き、「美しき東北の街並み」展へ。吉田初三郎によって描かれた、美しい色彩の観光パンフレットなどが多数展示されている。テーマは東北なので、東北6県の作品がフィーチャーされているが、最大の興味は「観光の桑名 桑名市役所」と書かれたポスター。昭和13年の作品だが、非常に思い入れのある街なので、食い入るように眺めてしまった。
会場では撮影禁止のため、図録から
常設展示では、宮城の歴史を知ることの出来る展示内容となっている。特に、勝手に宮城県歴史3代イベントと位置付けている、大和朝廷との攻防、奥州藤原氏、伊達藩政をよく理解することのできる内容である。

残念ながら時間切れとなってしまい、ミュージアムショップで図録と、「日高見の時代-古代東北のエミシたち-」、「解き明かされる日本最古の歴史津波」という本を買い求める。そして、地震除けに効果を発揮しそうな、多賀城土人形を...
ネコがナマズを抑え込んでいる
既に予定出発時間を30分も超過してしまったため、昼食をとる時間もなく、県庁へ。13時から始まる津波防災シンポジウムに5分遅刻して滑り込む。
会場はほぼ満席
片田先生の基調講演で、特に印象に残った部分を...

・釜石の奇跡として、当日の出来事だけクローズアップされるのは不本意。先人の残してくれた津波記念碑の手入れをする、生徒たちの日々の努力にもスポットライトを当ててほしい。
・しかし、もうこれ以上石碑を作りたくない。
・海に近いところに住むための「お作法」がある。多大な自然の恵みを得られる反面、時に甚大な災害に見舞われるときがある。その時は確実に逃げられるように、そういった作法を身に付けなければならない。
・口伝えによる伝承には限界がある。それは、自らが母から聞かされた戦争の体験を、うまく次世代に伝えていくことが出来ないから。
・風化と忘却は違う。風化とは、そこの文化として溶け込み、当たり前のこととして脈々と受け継がれていくこと。

自分の中で勝手に、南海トラフの巨大地震はあと20年後に来ると思っている。20年しかないと思うのか、20年もあると思うのか...犠牲者ゼロを目指して頑張ろう!

休憩時間、喫煙に行こうとするも、休みの県庁では立入エリアが限定されており、喫煙所に到達できず...ロビーにある復旧・復興パネル展を眺める。
他にも、浸水してしまった時計など。
後半、教育庁(三重でいう教育委員会)の取組や、土木部の行っている伝承プロジェクトについて情報提供があった。
(手元に資料がないので後日加筆)

おなかも空いたので、牛たんでも...と思うも、一人だとなんだか恥ずかしいので、やむなく吉牛へ。しかし、この選択が後に悲劇を生む事に...