2015年2月4日水曜日

#740 三陸の未来を語る

いつもより寒さが和らいだ、快適な朝を迎える。風邪がイマイチ完治せず、体調は万全とはいえないが、いつものように準備して、いつものように出勤する。

もろもろ準備を行ってから、T班長、A主事といういつものユニットで南三陸へと向かう。ひとまずHという施工箇所へ。道も空いていたからか、予定よりも早めに到着する。

建物調査の現場には、既にコンサル氏一行が到着していた。関係者の方には11時に訪問すると伝えてあったので、それまでに周辺の状況確認と打合せを行う。
関係者の方の到着を待って、話し合いとなる。関係者の方の思いは十二分に理解できる。しかし、それに応えられる制度が、残念ながら存在しない。出来る限り最大限のことはさせていただくとお伝えする。こちらの思いも理解いただけたと思うが...

一瞬の合間をみて、昼食を摂る。最寄りの大自然塾と言う店は、既に何回か来たことがあった。時間がないのでラーメンをかきこむが、A主事の味噌ラーメンのスープへの執着に、ある意味感心した。思わず、「仕事とラーメン、どっちが大事なんだ(笑)」と、からかう。
午前と隣接する建物調査の現場へ。13時に待ち合わせだったが、関係者の方はまだ見えなかった。しばらく待っていると、仕事のいでたちのまま、マウンテンバイクで颯爽と駆けつける方が。家族がクルマを使ってしまったとのことで、急きょ自転車でやってきてくださった。いくつか確認事項を整理し、コンサル氏に後を任せて歌津へと向かう。

管の浜の漁港にストックされている資材を確認する。Nという施工箇所で、当初は使用する予定ではなかったのだが、工費を圧縮しつつ施工性を上げるために、他部署がストックしている資材を流用することになった。
そして、館浜仮設住宅の集会所へ。Iという施工箇所にかかる合同説明会へと出向く。役場建設課、土木事務所と、それぞれが担当する箇所について説明する。

土木事務所の説明では、参加者からの質問に対し、やたら技術的用語を連発し、それの解説もないという話し方に、違和感を感じざるを得なかった。以前も同じ気持ちになったが、これが組織の中で望まれる正しいやり方なのだったら、正直唖然とする。
その後、場が和む場面もあったが、この担当者が笑顔を見せることは終始なかった。
いくつか宿題をもらいながらも、無事に会は終了した。

帰庁後、残務を少し整理してから退庁する。丁度帰宅途中だったO技師に途中まで乗せていってもらうことにした。通常の職員の10倍くらい交通事故に遭遇するO技師だが、話を聞いていると、またしてもありえないような事実が発覚した。即時に対応するように厳命した。
話を聞いている中で、クルマの運転を行う上でやっていいこと、悪いことを、友人、上司、親兄弟から教えてもらう機会がなかったようだ。そういった不幸を呪わなければならないが、多少でも自分がその役を担おう。

北かつまぐろ屋で、岩大のY先生と同行されているMさん、I市議と合流し、懇親会となる。Y先生とは去年の一昨年の大島以来。

Y先生から、「復興計画に自然環境と言う項目を盛り込めないか考えている。気仙沼を訪問するにあたって、ぜひ会っておいたらいい方がいたら、紹介して欲しい」というリクエストがあったので、迷わずI市議が頭に浮かんだ。
幸い、I市議のスケジュールも空いていたので、今日明日は市内のポイントとなる場所をご案内いただいている。

遅れて、舞根地区で環境配慮型の林道災害復旧について、地元NPOとの調整をまとめた市役所のk氏も合流し、気仙沼だけでなく、三陸の未来についていろいろ議論となる。

知の拠点の設置、復興事業の分散化による低コスト効率化、対外的なアピール、雇用、行政職員のクオリティ、Wikiタウンのこと...多岐にわたる話には課題ももちろんあるが、多くに夢があり、実現可能性がある。I市議のようなバイタリティ溢れる方がこの街にいる限り、三陸の未来は明るいと思った。
21時に散会し、k氏とアンカーコーヒーで反省会。今日この場にk氏を連れてきたかったと伝えると、k氏も喜んでいた。

1次会の会場の隙間風のせいか、体調が更に悪化した。何とかこの週末を乗り切らねばならないのに...