2013年10月30日水曜日

#278 組織

少し暖かい朝を迎える。夜に曇っていたのだろうか、刺すような肌寒さを感じない。どのくらいの「厚さ」の服を着ていくべきなのか悩ましい。

出勤直後、歌津の現場代理人S氏から連絡があり、段階確認に来てほしいとのこと。クルマの空きを確認し、出発する。
今日は窓を開けて走っても問題ない暖かさ。しかし、松岩や階上、小泉海岸周辺など、災害廃棄物の処理場周辺は道路が汚れており、やむなく窓を閉める。

とても波が穏やかな現場にたどり着く。毎日がこの調子だと作業もはかどるのだが、海は日々その表情を変える。到着したらちょうど休憩時間で、一服中だったチーム白老のメンバーを慌てさせてしまった。
100個目のブロックが据え付けられた。今まであまり消波ブロックの威力を感じる機会はなかったが、現場で目の当たりにすると、その効果はてきめんである。
S氏と打合せを行い、チーム白老最年少のM君に声を掛けて合庁へ戻る。
昼食を頼むことが出来なかったので、やむなく売店でどん兵衛(E)とカレーパンを調達する。不思議な組み合わせだと指摘を受ける。

午後、治山班より回答を求められている資料の作成に取り組む。前年度の資料を確認していると、クリティカルすぎる内容を発見してしまう。うーん・・・ドラクエで例えると、痛恨の一撃どころか、メガンテを食らってパーティーの半数が死亡した感じだ。まだ今のタイミングで見つかったのは良かったと言える。即リカバリーに入る。

既に外は暗くなっていた。机上でできることはやりきったが、それでもまだリカバリーできない。百戦錬磨のT氏にアドバイスを求めると、的確な答えを導き出す。さすが数多くの修羅場を潜り抜けてきただけある。こちらの答えは準備が出来た。あとはパートナーに理解を求めるしかない。去年はどうであれ、この案件を引き継いだのは自分である。責任を持って対応していこう。

こういったケースでは、組織によっては手掛けた人物を批判する風潮がある。しかし、わざとやっているのであれば話は別だが、そこに至った過程を検証し、再発を防止するための仕組みを作ることが肝要だ。関わった人物を延々と糾弾し続けたり、レッテルを張り続けたりするような組織では、みんながその恐怖に委縮してしまって、何も新しいものが生まれないだろう。また、精神論だけで解決しようとしても、同じことを繰り返すだけ。そんな組織の未来は暗い。

いろんな人がいて、いろんな知恵や経験があって、それらを認め合い、また交じりあうことで新しい価値が生まれる。しかし、先日後任者を窮地に追いやった自分がこんなことを言っても説得力がないか...