2013年10月27日日曜日

#275 KESEN Explorer -顔なじみ-

明るい陽射しが差し込んできて、部屋はとても暖かい。アラームが何度も鳴り続けるが、その都度スヌーズと書かれたボタンを押してしまう。9時前に何とか起床し、そそくさと出発する。

ひとまず、台風の影響を確認に歌津の現場に向かう。天気晴朗なれども波高し。
26号のような悲劇的状況にはなっていなかったが、やはり現場はダメージを受けていた。ただ、それほど復旧には時間がかからなそうだ。
「今日は休みじゃないのか?」と、漁から帰ってみえた、いつもイーグルスのキャップをかぶっている顔なじみの漁師さんに声を掛けられる。荒天でなかなか海に出られなかったそうで、今日は久々に船を出されたとのことだった。
季節外れの台風もこれで終わり、来週は穏やかになるだろうと仰っていた。しかし、冬になるとますます波も高くなるとのこと。海の男のアドバイスを肝に銘じよう。

引き続き、住田町へ向かう。途中、いつもの高田の星石油店に立ち寄る。時々見かける青年に給油してもらう。店の片隅に、よくベースキャンプのそばで見かけるペッタンコのVIPカーが。青年のクルマだそうで、気仙沼にもちょくちょく遊びに来ているとのこと。「高田は店がないから、ココスに行くと高田の人によく会う。」と。最近ジョイフルが出来たことを教える。

2年ぶりに「すみた産業まつり」を覗く。会場近くの駐車場は既にいっぱいで、少し離れたグラウンドの駐車場にクルマを置く。前回とは異なり、知っている人と会う可能性が極めて高い。
大船渡農林振興センターのブースによると、O氏が木工の手ほどきを行っていた。
少し手が空いたタイミングを見計らって、一緒に食事をする。物販ブースがいろいろあるものの、お昼にふさわしいものがカレーと焼きそばしかなく、カレーを食べる。ここ最近の状況などを情報交換する。

食後、ありすポークのブースでひろちゃんを見かける。ポークハムを焼いたものを食べることに。いつ食べてもありすポークはおいしい!
すると、杣遊会事務局長のM氏と来週開催されるチェーンソーアートの大会「住田カップ」のことを伺う。少し早起きする必要がありそう...

O氏は再び自分のブースに戻り、隣の「エネシフ気仙」のブースに立ち寄る。
H技師といろいろ話をしていると、子どもたちがやってきた。H技師以外無人だったので、「灯油1リットルとペレット2㎏で同じ暖かさで...」などと、なぜか自分が説明する。小学生と思われる子どもたちは、チップのことを知っていた。さすが住田っ子!そして「ペレットをストーブに入れたい!」とのリクエストに応える。
近くに住田町のブースがあり、鋭意建設中の新庁舎の紹介がなされている。
すぐ横に「象徴木」と書かれているスギの巨大丸太が4本置かれている。新庁舎のシンボルとなるもので、来場者に磨いてもらえるようになっていた。自分も磨きたかったが、あいにく受付は終了していた。
再びエネシフ気仙のブースでねまる。
屋外用ペレットストーブ「KIRINSAN」
いただいた住田の神お菓子「かっこう」
しばらくすると、多田町長が立ち寄ってくださる。新庁舎の裏話などを聞かせていただく。何十年も使うものだから奇をてらった部分を極力排除したこと、象徴木はすべて町内から寄贈してもらったもが、必要数よりも多くの方に手を挙げていただいたこと、国有林のゴニョゴニョなどなど。
住田型応急仮設住宅の建設など、決断力、実行力、そして先見の明を持ち合わせる稀代の町長だと思う。尊敬する方である。

そして見たかった住田型復興モデル住宅の展示場へ。
住宅にはA、B、Cの3タイプが用意されており、いずれも地元産材がふんだんに使われており、高所移転などの用地で標準的な100坪程度の面積にフィットするサイズになっている。個人的にはCタイプがお気に入り。
平屋でコンパクトなAタイプ
Aタイプ室内
2階建てのBタイプ
Bタイプ室内
スクエアなCタイプ
板目のユニークな天井のCタイプ室内
見学を終えたころには産業まつりも終了しており、後片付けが始まっていた。O氏、H技師に挨拶をして会場を後にする。
五葉山麓
久々に五葉温泉へ。紅葉の見ごろまでもう少しといった感じだ。
きびソフト
畳の部屋で横になっていたら寝てしまった...。起きたら辺りは真っ暗になっていた。

盛の街に出向き、大船渡復興東北三大祭りの時におまんじゅうをいただいた佐清さん宅をお邪魔し、三重で買ってきたお土産を届ける。
続いてお土産を置きにkojikaへ。なぜか店内は肉を焼いたにおいで充満しており、店を間違えたのかと思う。カウンターに座っている、よく見かける海運会社の代表の前には、なぜかコンロと網が置かれている。「牛タン食べる?」とマスター。もちろん、と答える。
「おでんもどう?」とのことで、遠慮なくいただく。もはやカレーハウスkojikaではなく、今日だけは「小鹿」と名前を変えたい。
海運会社の代表と少しお話をする。いつもこの景色を見ていると辛いので、北上や花巻に行くと少しホッとすると。そして、いつも元気なマスターは、なんだか疲れているようだ。震災から2年半が経過し、出来ることはとにかくやろうと突っ走ってきたが、もう飲食店だけに専念したいとこぼされる。2年半の月日は短いようで長い...

SGに立ち寄り、H氏から先日の白神山地トレッキングのお土産を頂戴する。ああ、行きたかった...
次なるアウトドアイベントとして、中旬に紅葉の五葉山登山が計画されている。次回は行けるように努力しよう。