2014年11月21日金曜日

#665 森林・林業日本一のまち day1 -全国木のまちサミット-

やや寒さが和らいだ朝を迎える。三陸新報に目を通し、いつものように準備して、いつものように出勤する。

朝から立て続けに打合せが入っている。まずはHという施工箇所について、現場代理人のG氏と。手続きが滞ってしまい、G氏を手持無沙汰にしてしまっていることに謝罪する。もちろん、プレッシャーも掛けられてしまうわけなんだが...いくつか現場の段取りについて協議する。

次の打合せまでの間、Iという施工予定箇所のことで上司から問い合わせを受ける。しかし、明らかに自分とはベクトルの異なる内容だったので、少し語気を強めてしまった...

引き続き、Hという施工箇所に隣接する事業に関する打合せを、コンサルのY氏と行う。土地利用がなかなか確定せず、こちらも随分待たせてしまうことになってしまった。ようやく固まり始めたので、作業の段取りについて調整を行う。

午後から休暇を取得し、住田へと向かう。既に出遅れ感があるために、高田の熊谷で昼食。
黒担々麺 自分はやはり白が好みか...
そして住田町役場へ。既に開始から30分が経過していたため、こっそりと受付を済ませてから会場へ忍び込む。
「全国木のまちサミット」は、今回が第1回。住田町が呼びかけを行い、北は北海道から南は宮崎まで、森林、林業を重視する市町村がそれに応えて開催の運びとなった。悲しいかな、三重の市町村の名が連なっていない...
扉を開けた瞬間、大船渡の元気印、Kさんとばったり。軽く挨拶を済ませてから立ち聞きする。悲しいかな、林野庁林政部長の基調講演のほとんどが終わっていた。
鉄道車両と木材は今のトレンド
程なく休憩時間になり、喫煙室へ。Kさんと少し立ち話をする。明後日の大船渡市長選について聴くと、現職に負けないくらい、新人にも勢いがあるとのことだった。新人の方は元市議。自分が大船渡市役所派遣時にも、ちょくちょく建設課に顔を出されていた方だ。確かにバイタリティ溢れるユニークな方。

引き続きテーマ別討議へ。はじめは公共建築物等木材利用促進法と自治体の役割として、東京都檜原村、山形県鶴岡市から話題提供が行われる。
檜原村長
鶴岡市副市長
檜原村からは校舎の木質化やバイオマスの活用、鶴岡市からは広範にわたる森林林業施策について説明が行われた。
このセッションでは、第1次産業の後継者だけでなく、木造建築のできる大工さんの後継者育成の必要性、木はあるけど使い切れない街と、木はないけど需要はたくさんある街とのコーディネートなどについて議論された。

そして第2部は少子高齢化時代における建築と木材利用の役割として、大東建託と埼玉県ときがわ町から話題提供が行われる。
ときがわ町長
大東建託からは将来の住宅需要は単身と賃貸に向かうこと、ときがわ町からは「ときがわ方式」と呼ばれる、低コストの校舎リニューアルについて説明が行われた。
このセッションでは、人口減少に関わらず、自らの自治体の中で、どれだけ自己完結できるか、また少子高齢化はネガティブなテーマではないこと、そしてときがわ町のだれでもいつでもできる、「背伸びしない」取組について議論された。

そして第3部は木材利用に向けた教育の役割として、オイスカと日本建築学会から話題提供が行われる。
オイスカの大木氏
株式会社計画工房の村上主宰
オイスカからは、学校林を活用した取組や山梨県丹波山村での仕掛けづくりについて、日本建築学会からは、杉並区における森林環境学習について説明が行われた。
このセッションでは、教育を通じて木材利用に明るい人材を育てていく必要性、そして教育を通じてその地域が持つ多様性を発揮することで、全体にメリットがあること、また地域の個性につながっていくことなどが議論された。

そして、「われら木のまち宣言」が採択される。
宣言を読み上げる多田町長
宣言文
最後に、第2回木のまちサミットのバトンが渡された、木造庁舎を建設中の、山梨県早川町長の挨拶。
持ち帰って検討されるとのこと
長時間にわたるサミットも無事終了し、役場を後にする。
夜も素敵
I氏から、住田でのサミットとは別の懇親会に誘ってもらったが、泣く泣く辞退。急ぎ気仙沼へと戻り、こちらも遅刻してしまった津波総合防災訓練の反省会会場のぴんぽんへ。
自分 k氏 K氏 しんちゃんことO氏
鹿児島のk氏が作成してくれたフォトブックを酒の肴に、四方山話に花が咲く。幸いにも、フォトブックには自分の写真が何点か採用されていた。

偶然にも、隣の席に土木事務所に派遣のT氏の姿を見かける。声を掛けると、三重からの来客と懇親中だった。強引に自分の輪に加わり、三重談義に花を咲かせる。いつも思うのだが、こうやってお客さんが、気仙沼や三陸、果ては東北に足を運んでくれるのは、本当にうれしい限り。
沢山の三重土産をいただいていたら、別の人から声を掛けられる。昨年まで市役所に派遣されていた、伊那市のK氏。クリスマス会や雪合戦など、いろいろな出来事が思い出される。元気な姿が見られて、本当によかった。そして、なぜか桑名出身の方も隣のテーブルに...

遅れてW技師も合流するが、今度はO氏が巡航船の最終便に間に合わなくなるので離脱。話したらないので、同じ店にいたk氏の写真仲間のY氏も交えて、河岸をファミレスに変更する。
ここからは、ひたすらカメラ談義になる。撮り鉄のY氏の作品を見せてもらいつつ、専門用語の応酬になる。

既にとっくに日が変わっており、ベースキャンプへと戻る。廊下を歩きつつ、ふとK氏が「今日の話、W技師はほとんどわかっていないですよ。ウフッ。」といつもの調子で憎まれ口を叩いていた。