2014年11月15日土曜日

#659 research

夜あまりよく寝られなかったが、なぜか8時半には目が覚める。しかし、ベッドから動くことが出来ず、せっかくのホテルの朝食サービスにありつくことが出来なかった。結局、10時ギリギリにチェックアウトすることになる。

外は時雨れており、いかにも冬らしい天気になっていた。ノーマルタイヤもそろそろ限界を迎えそうである。利府街道を東へと向かい、宮城県の県民の森へ。

駐車場にはそこそこクルマが止まっており、何人かが散策を楽しんでいた。
9月にリニューアルオープンした中央記念館へ。外装の木質化が行われ、周囲の景観ととてもマッチしている。
近景
軒下
外壁
室内はやや薄暗く、少し時代を感じさせる展示物を眺める。一角にはリニューアル工事の写真が展示されている。
写真展示
外壁材は宮城で開発されたもの
万葉おみくじは大吉
お手軽なリニューアルと言っては言い過ぎだが、元ある躯体を活かしたやり方は優れていると思う。合わせて、内装のリニューアルも手掛けられるといいのだが...

利府町内へと向かうが、道すがら見かけた青麻(あおそ)神社に立ち寄る。湧水を組む客がぼつぼつ。
社務所に入り、お守りを買い求める。建物の中には神の使い(ネコ)がおとなしく毛づくろいをしていた。
旅行安全のお守り
引き続き、利府駅へと向かう。明日必要なチケットを引き換えようと思ったら、窓口が閉まっていた。開くまで待つのも何なので、駅前にあるプレハブ横丁に向かうも、こちらも閉まっていた。

近隣の公園にあるED91を見に行くことに。交流電化の試験から60年、日本の高速鉄道の礎は、片隅で朽ち果てるままとなっていた。
塩釜の街を抜け、七ヶ浜町へ。このあたりは面積の大きくない市町が密集しており、県北とは全く異なる雰囲気を醸し出している。三重の北部に近い印象だろうか。

1年3か月ぶりの七ヶ浜を入念に見て回ることに。まずは松ヶ浜へ。
既設防潮堤の津波避難看板が変形していた
TP+6.8mの防潮堤が建設予定
タイトな道を抜け、漁港へ。途中の寺院にあった石碑を見たかったが、クルマを止めるスペースがなく断念する。こういった場合は、1号機ではなく5号機が相応しい。
傾斜提に付随する乗り越し道路
4tブロックを使用しており、大きい
基礎工は二次製品を使用している
漁港を見る。地盤に比して防潮堤はあまり高くない
 続いて、菖蒲田浜へ。以前会った見晴台は見当たらず、ここも傾斜提の整備が進められていた。
静かな海辺
傾斜提建設中
海岸利用者への配慮
祈望の鐘
 続いて花渕浜へ。
新たに整備された漁協施設
竣工碑
一角にある慰霊碑
漁船と高台の街並み
大漁を祈願する旗を皆つけている
 街並みには、修復された家、新たに建てられた家、ベニヤが打ち付けられた家が混在していた。自分の管内では、浸水区域の家屋はほとんどが流出、または解体済みとなっている。また、南三陸町では浸水区域=災害危険区域になっているため、住家の新築が認められていない。そのギャップが不思議である。
そして、七ヶ浜のビュースポットの多聞山へ。駐車場には何台かクルマが止まっており、入れ替わり観光客が訪れる。
毘沙門天
松島を眺める
メガソーラーと漁船
この地方では、至る所でメガソーラーが建設されている
塩竈の街並
カーナビに歴史資料館の表示が出たので、立ち寄ってみることに。
撮影禁止と書かれていたので館内の写真はないが、縄文時代の遺跡の紹介や磨崖仏の複製、近代の民具などが展示されている。
特に印象深かったのが、菖蒲田浜の写真。昭和50年代かと思われるが、立錐の地なしという言葉が相応しいくらいに人で溢れていた。
また、受付横に置かれていた町史を手に取る。災害の記述には、昭和35年のチリ地震津波しか記載されておらず、記録に残るような津波被害が無かったことが想起された。

昼食を食べそびれたので、コンビニでおにぎりを買い求める。塩竈から松島を抜け、東松島へ。

東松島パークラインに寄り添うように仙石線が通っている。高城町から陸前小野までの区間は、来年6月の運行再開に向けて復旧工事が鋭意進められている。BRT化された気仙沼線や大船渡線とは違った光景。林立する架線柱もダークブラウンに塗装され、景観に配慮されていることが覗えた。

途中、陸前大塚駅へ。
真新しいプラットフォーム
海側には防潮施設
防潮施設の高さが車窓を遮ってしまうのかどうかはわからないが、2階建てやハイデッカーの観光車両が走れば、景色を楽しめそうだ。また、区間によっては、架線が張られているところもあった。

野蒜から宮戸島方面へ。
仮復旧された防潮堤との上に建つ、新設防潮堤の丁張
日没前に宮戸島を一周しようと試みる。しかし、工事中の箇所は立入が制限されており、どこも寄ることが出来ずに、ひとまず大浜へ。
数名の観光客が...
日没近し
 そして、寒風沢島との海峡を目指すも、警備員の方に止められる。「そのクルマじゃ、ぶつけられたらもったいない!」と。自分以上に1号機のことを大切に思ってもらえてうれしい。

やむなく、近くの海岸から撮影。
松のシルエット
黄昏の湾
 そして、看板に従って「大高森」と呼ばれる絶景ポイントへ。片道15分の登りは、体力の低下した自分にとって地獄だった...

三脚をセットして撮影。
うーん..
うーん、ちょっとイメージと違う...
垣間見える海峡
漂う小舟
鹿児島のK氏に教えてもらったテクニックを駆使して、撮影に勤しんだが、うーん...奥深い。そして冬のような気温に、すっかり冷え切ってしまった。暗くなった遊歩道を戻り、帰路に着く。

途中、上品の郷で温泉に入り、夕食を摂る。
お気に入りの金華サバ漬丼
気仙沼に戻り、駅で切符を受領してベースキャンプへと戻った。