2014年8月30日土曜日

#582 日本最長

5時にセットしておいたアラームで目が覚める。外はまだ暗い。これが西日本と東日本の差かと実感する。コンビニで買っておいたパンを食べ、準備をして出発する。

車通りのほとんどない道を新宮駅へと向かう。魚屋さんが店を開けていたが、後は静かなものだった。
目的の日本最長の路線バス、新宮発八木行きの奈良交通バス「八木新宮線」の乗り場へと向かう。普通のバス停には、恐ろしい時刻表や恐ろしい路線図が掲げられていた。
あなおそろしや
出発2分前にバスが到着する。路線バスとは言え、行き先表示には「特急」の文字。前扉1つだけの長距離仕様となっていた。バス停に一人待ち人がいたが、結局乗車したのは自分一人。
顔は路線バス
貸切
熊野川の対岸の県道は橋梁を作っている
三重と和歌山で「三和大橋」
ウエットな感じが熊野らしい

先日も越流してしまった日足地区。もしかしたら、「浸り」から名前がついているのか...
温泉街を通って大斎原(おおゆのはら)。 このあたりから乗客がぽつぽつ
戦後、熊野川は電源開発が行われた
東北ではあまりお目にかからない深い谷
 バスは十津川温泉で小休止。
バスターミナルで佇む
源泉かけ流しが十津川流
絶望的な残り所要時間...
 新たな乗客を乗せ、再び168号線を北上する。
深層崩壊現場は法枠と土留工が
狭い谷
巨大な水道橋
紀伊半島大水害の傷は癒えていない
資材運搬用のヘリが駐機している
そして、上野地のバス停で20分ほどの休憩。
 近くの谷瀬の吊り橋へ。
相変わらずの雰囲気
鉄線の吊り橋としては日本最長
下を見ると...

河原には過去に集落があり、明治の大水害で北海道新十津川へ集団移転
美しいフォルムは景観にマッチ
昔ながらの風情を残す街道沿い
 バスは再び168号線を北上する。
谷がだんだん狭くなる
巨大リッパドーザー
最高の雰囲気、乗車客あり
宇井地区の深層崩壊は復旧工事中
長い長い仮橋を行く
断崖に這うように...
五新線のトンネル
五新線の橋梁 天辻峠を越え、川の流れが北向きになる
五新線のバスも9月末で廃止...
新宮行きとすれ違う
バスは五條市の中心部に入る。ストップアンドゴーを繰り返しながら五條バスターミナルへ。このあたりで最高の乗客数になるが、10名程度か...
給油中
恐怖の路線図
 20分ほどの休憩を終え、バスは奈良盆地を行く。
穏やかな光景
 市街地を抜ける姿は、もはや長距離バスというよりも、普通の乗り合いバスと変わりがなかった。
finalapproach
およそ6時間半の行程を経て、大和八木駅へ。定刻から2分遅れだったが、日本最長の路線バスの旅はあっけなく終わりを迎えた。次は同じ行程を5号機で訪ねてみたいところだ。
構内の売店で昼食を買い求め、日本最長の私鉄、近鉄特急で三重へと戻る。時間の都合から名阪特急ではなく、阪伊と名伊を乗り継ぐことに。
阪伊はACEこと22000系
伊勢中川で伊勢志摩ライナーに平面乗換
I love 柿の葉寿司
一旦自宅に戻り、「扉」という名前の家のクルマを駆り出して亀山へ向かう。待ち合わせ予定時刻が迫ってきているので、高速で向かうことに。こういう時に1号機か5号機があれば最高なんだが...

亀山で、いつも支援物資を送ってくださるカントクことO氏にお土産をお渡しし、もう一つの家族ともいうべき津の親方の元を訪ねる。明日も訪問する予定なので、お土産を置いて離脱する。奥さんからは「パートナーを見つけるべきでは...」とアドバイス。今は広く沢山の人と関わっていたいので、特定の人と深い関係を築くのは困難だとお答えする。うーん…

そして、同じく津のS氏の元へ。先日来、家庭的に過酷な状況に陥っていたので、相談を受けることに。何度も「寂しい」と口にする。自分は寂しさを感じたことがないと答える。ふと冷静に考えると、自分は寂しさを味わいたくないために、多くの人と関わろうとしているのではないかと、疑問が生まれた。何とも言えないな...

津に出張していた実姉と同僚をピックアップする。普段は行政組織の中にいるため、感じることのできない民間の空気を知る。

帰宅後、珍しくファミリーで外食。実姉のリクエストで焼肉となる。久々に三重の濃厚な焼肉を味わうことになった。さほど量は消費しなかったが、こってり感がすさまじかった。
引き続き、高校の同級生とプチ同窓会となる。悪友Tをはじめ、K、W、そして最近近所に住んでいることが発見されたYでコーヒーショップへ。被災地の話やそれぞれの現状報告などなど、あっという間に時間が過ぎてしまった。