2014年8月18日月曜日

#570 建築的視点

ようやくというか、久々に青い空が見える。いつもの時間に起床し、友人をホテルに迎えに行く。
昨日と違って明るくなった街を案内し、45号線を北上して陸前高田へ向かう。

高田一中の近傍に、みんなの家という建物がある。過酷な避難環境から生まれるコミュニティのための場所として、伊東建築塾という団体が岩手や宮城に建築した建物の一つである。友人がリクエストしたので、工程的に組み入れやすいこの場を選択した。
七夕飾りもあり
柱を組み合わせた構造
より特徴を合わすアングル
今日は生憎閉館日だった。高田の友人にコンタクトすると、管理人さんに連絡を取ってくれた。外階段から展望台に上がる分には問題ないとのことだったので、昇ってみることに。
いずれ大きく変貌するであろう風景
見学を終え、340号線を北上して住田へ向かう。途中、川の駅よこたに立ち寄る。初めて中を覗いたが、沢山の被災前の写真が展示されていた。そして友人は海藻を干したものを買い求めていた。
ネイティブな「ばんつぁん」らの会話を聞き取れたかと尋ねると、やはり無理だったと...
アユのシーズン
もはや日本というか、世界を代表する建築物と勝手に評価している、新住田町役場を外から眺める。友人は外観だけでなく、そのディテールにも深い関心を示していた。
自然と調和
木が似合う
リズム感がよい
涼しい軒先は既に作業員の一服場所に
夏らしい天気になったが、気温は30℃に達せず、暑くない。友人は、京都の灼熱に比べると、三陸は天国だと。

340号線を戻る。行きにもすれ違ったI氏のトラックと再びすれ違う。満面の笑みで手を振ってくれた。三重でも知っている人とすれ違うことは稀だが、なぜか住田ではよくすれ違う(笑)

グランドオープンした一本松茶屋にクルマを止め、見晴台へと向かう。周辺は今日も観光客でにぎわっていた。「古墳みたいだね」と語る友人。確かに、そのフォルムは似ている。
絶望の階段
希望の架け橋
ベルコンで隠れる一本松
気仙沼へと戻り、リクエストによりK-portへ向かう。店内は賑わっており、外のテラスにもお客さんが。この季節に外でくつろげるのも三陸の魅力だろう。
最近はご飯ものもラインナップされたようで、自分はカレーを、友人は海鮮どんぶりを注文する。
友人が食事を終えても、まだ自分のオーダーしたものは出てこない。30分ほどかかってからようやくサーブされた。お店の方に、オーダーを失念していたのか、調理に時間がかかったのかどちらですか?と尋ねたとこと、後者とのことだった。観光地として発展途上の気仙沼、10年後には中越のようになっていることを期待する。
横丁の土産物屋に立ち寄り、南三陸へと向かう。

名足の災害公営住宅を垣間見てから、高野会館を案内し、防災対策庁舎へ。建築に携わっている人には、どうしても見てもらいたい2つの建物。
引き続きさんさん商店街へと向かう。ポータルセンターの展示を見てもらうことに。先日も訪ねたばかりだが、また違う写真をじっくりと眺める。
盆明けの月曜、多くの店が閉まっていた。両陛下もお立ち寄りになった及善でかまぼこを買って食べる。
かなり美味
登米東和ICから三陸道に乗り仙台へ。晩御飯は牛タンにする。
普通の牛タン1.5人前
よい牛タン
友人をホテルに送り届け、再び三陸道で気仙沼へと戻る。三日月が、海を光らせていた。