2013年11月21日木曜日

#300 300日

大船渡と気仙沼派遣あわせて300日目となる朝を迎える。雨が少し降っていったものの、出発直前にギリギリ上がった。

少し机上の書類を整理してから、T氏とI主事とともに、志津川の災害廃棄物処理施設に向かった。集合場所となる高野会館裏の旧松原公園は、遮るものが何もなく、寒風が吹きすさんでいた。
環境生活部次長(震災廃棄物処理担当)や、担当氏、JV所長の挨拶ののち、隣接する処理施設のヤードに積まれた資材を見学することに。大船渡市役所派遣時代に何度か処理施設を覗いたが、それ以来となるので少し興奮している。
ここのヤードには、農地土砂と呼ばれる、農地災害復旧で出された表土を再生したもの、造粒砕石と呼ばれる、災害廃棄物処理の過程で生まれた脱水ケーキや、焼却灰を造粒処理したものと再生砕石を混合したもの、洗浄砂と呼ばれる、津波により打ち上げられた海底の土砂など(津波堆積物)の中から砂を取り出し洗浄したものが置かれていた。
農地土砂
造粒砕石
洗浄砂
引き続き、八幡川沿いにあるヤードに、通称RCと呼ばれる再生砕石、脱水ケーキと砂を混ぜたものを見る。RCの丘からは、志津川の街がよく見える。そういえば、陸前高田では復興事業の進捗を眺めるための「見晴らし台」が整備されたそうだ。
RCの山上に立つ
脱水ケーキと砂を混ぜた物
最後に、RCリユース品を確認する。災害廃棄物処理施設で利用されたものだが、こういった資材まで再利用されるという徹底ぶりに驚く。
これらの資材は志津川地区の嵩上げに利用される予定だが、他の公共工事での利用があれば優先して提供するとのことだった。また、年度内は処理事業を担う県が管理を行うが、処理事業終了後は庁に移管されるとのこと。
南三陸町内にあるN、I、Hという施工予定箇所で利用の可能性があるが、まだ設計途上にあり、資材の具体な利用計画が立っていない。折角なので利用したいと思うが、いかんともしがたい...

午後の打合せに備え、戸倉のHという施工予定箇所の状況を確認する。箇所内を流れる川には、一匹のサケの死骸が認められた。非常に狭い水路を掻い潜ってきたようだ。
さんさん商店街で昼食となる。志のやで久々に鶏天丼を食べる。
午後、役場でHに隣接する町の復旧工事に関して打合せを行う。計画内容や他部署の工事について説明する。いつの間にか、すっかりH通(つう)になっていた。打合せで結論は出なかったが、その後担当氏が上司と相談した結果がメールで到達し、この案件に関しては完了となる。
引き続き、歌津の現場へ。同時進行している山腹工事の進捗などを確認する。
帰庁後、いくつかの電話やメールの処理を行い、報告書をまとめていたら自分が最後になってしまった。暗く寒い帰路を家路に向かう。夕食は面倒だからコンビニとなってしまった...