2013年11月6日水曜日

#285 巻き込み注意

放射冷却現象で、夜中に晴れ渡っていると朝はとても寒い。夜は曇って昼間は晴れる天気だと都合がいいのだが、そうもいかない...ほんのりと暖かくなった街を合庁へ向かう。

現場に向かわなければならないものの、所属のクルマには残念ながら空きがなく、総務のクルマもすべて予約されていた。総務のクルマが午後は空いている旨を伝えて、I主事の予約していた車両を強奪する。

まずは歌津の現場に向かう。現場事務所で打合せののち、施工地へ。本日は200個目のブロックが据え付けられる記念すべき日だ。穏やかな日々が続いており、進捗も順調である。
200
安全╋第一
引き続き戸倉の現場に向かう。現場の状況が予想と異なる変化を見せており、施工業者とアイデアをひねり出そうと試みる。2案をベースに進めていくことに。
現場事務所で打ち合わせていると、宮城と三重のいいところと改善すべきところの話になる。三重の公共事業は測量設計も含めて電子納品が進んでおり、それらのアーカイブも整備されている。津波で書類が流出してしまった経験のある宮城だからこそ、こういったアーカイブは必須と思われる。統合データベースは三重の自慢だと思っている。
打合せを終えて立ち去ろうとしていたら、安全衛生管理者代行が「ニャー」と言いながら近寄ってきた。
もはや野性味はゼロだが、実は仮設に住む飼い主を探し求めて遠出もするという、結構情が深いネコである。

昼を食べている時間がなくなってしまい、やむなくコンビニでおにぎりを買い求めて車内で食べる。

帰庁後、T班長にホウレンソウをする。三重に居たときは当たり前のように思っていたが、宮城ではあまりホウレンソウのシーンを見かけないし、人の話に首を突っ込むシーンはまず見かけない。
そして、先ほど練った2案について、治山のエキスパートT氏も巻き込む。プランAで進めることが望ましいうえ、さらにプランA'が生まれた。「対話による知の創造」って大切なんだけどな...

リミットの迫りつつある書類を作成しながら、S技術次長が取り寄せてくれた「民直」の安定計算を斜め読みする。県と林野庁の設計方針に違いがあり、将来的な維持管理などで課題となりそうな予感がしていたが、資料がそれを裏付けていた。ひとまず治山班を巻き込もうと、意見を具申しておく。
民直とは、被災の規模が大きい場合などに、民有林における治山事業の実施を林野庁が行い、その後完成した施設を都道府県に引き渡すという仕組みのことである。宮城県では、東日本大震災以前にも、岩手・宮城内陸地震の被災地で民直が行われている。

夕方からのどの調子がおかしくなり、明らかに風邪をひいた感じだ。そして、出来るだけ資料作成を進め、誰もいなくなった職場を後にする。

家路を急ぎつつ、コンビニで晩御飯を調達する。駐車場に三重ナンバーのクルマが止まっており、思わず声を掛けそうになったがやめておいた。見ず知らずの人を巻き込んではいけない。