2011年12月10日土曜日

#52 思い出創り

もっと冷え込むかと思ったら、なぜか汗ばんでいた。

8時半に目ざましがなったような気がしたが、起きたら10時だった。すでに出遅れている。
朝御飯はまたしても買い忘れたため、取り急ぎ支度をしてベースキャンプをでる。

今日は、杣遊会の活動に参加し、そして初めて木を彫ってみることになる。
ワークショップでは、すでに5名の方!ああ・・・すいません・・・
いただきものの宮の雪と関の戸をお渡しする。

しばらくして、怖いおじさんキター!と思ったら、先日「森林の学び舎」でお会いしたM氏
お渡しした名刺に書いてあるアドレスにメールを送ってくださったそうだが、三重に戻らないとみることができない・・・
森林組合のメンバーで食べてくださいと、関の戸をお渡しする。

丸太ストーブは既に試運転が行われていた。
カラマツに上から切り込みを入れ、切り込みの間、中ほどから縦に切り込みを入れて空気穴にする。ちょうどいい感じで燃えている。山仕事をする人には欠かせないアイテム。

そして、いよいよレクチャーを受けて作業にかかる。
すいません、ヘッピリ腰ですよ。
林業技師ながら、恥ずかしいことにチェーンソーを持つのは生まれて2度目。一度は学生のころに、四日市の西村町で木を切っている人がいたので、ちょっと触らせてもらった。3分ほど。そして今回は生涯で2度目。刈り払い機なら何度か使ったんだけど・・・
機械屋のオーナーS氏からチェーンソーパンツをお借りし、早速スロットルを開けてみるが・・・イマイチ感覚がつかめない。

まずは縦・横に切る練習。しかし、常に行き過ぎる。斜めに切ってみると、切り口はガタガタ。
しばらく切っていたら、いきなりチェーンが切れる。少し動揺・・・しかし、ワークショップは機械屋さんの敷地内。即つないでもらって作業再開。
今日は、師匠のM氏のほか、機械屋さんのS氏、地元の林業事業体で働くS君、そして大船渡から来たH氏と、杣遊会のサポーターの方(?)。S君は今日で3回目、H氏は2回目だそうだが、正直うまい!特にH氏は、フクロウや木彫の研究をするため、リアスホールの図書館で本を借りてくる気合いの入りよう!

練習が終了し、いよいよ作品に取り掛かる。
師匠が大きく形を作ってくださり、いざ作業となるが、いかんせんどこから手を付けていいのかわからない・・・ちょっと削ってみたりして、まごまごしていると、T副技監登場!電話をかけてくださっていたそうだが、着信に気が付かなかった。そして杣遊会会長も、Jeepで颯爽と登場。見た目も語り口も田舎のおじさんだが、ハスクバーナのキャップとパンツがとてもかっこいい!

お昼になり、出前のおそばを取ることに。実は、住田で食事は今日が初めて。T副技監も一緒に食べる。すっかり打ち解けている。
食事が終わってから、S君と話をする。自分の管轄の林業事業体の状況などもお伝えする、しかし、住田では林業の機械化がはるかに進んでいる・・・さすが!
そして材価の話になるが、S君が「1石いくらぐらいですか?」と尋ねてきて、「えっ?」
会長が、「1石の3.6倍が1m3」と教えてくださり、互換性ができた。
林業の抱える課題は、三重も住田も同じである。

話がクルマになり、S君はドリフトが好きだが、東北ではサーキットが少ないので三重がうらやましいと。確かに、クルマで30分もいけば、国際レーシングコースにミニサーキットと恵まれている。あまり恩恵にあずかってないか・・・

休憩が終わり、作業を再開しようと思ったら、すでに師匠が半分くらい見本を作っていてくださった。半分を見本に切り込んでいくが、師匠と同じような線を描けない・・・やはり練習あるのみか。
遠くから眺めたり、近くでどのような方向に刃が入っているか見たり、ちょっと削ってみたりして、作業終了の時間となった。師匠に目をいれてもらう。右半分と左半分でクオリティーに大きな差がある作品となったが、家に飾っておこうと思う。
三重に帰ったら、マイ・ソーを手に入れよう!あ、素材も探さないと・・・
ワークショップをバックに
後片付けを終え、「SUMITA☆冬灯り2011」の会場、世田米小学校に向かう。
木製。そしてチェーンソー・アート
今日の主役、紙袋とろうそく
たくさんのスタッフが、袋一つづつに火をともしている。辺りは次第に暗くなってきた。
17時に開会となる。実行委員長から、このイベントは、明日で9か月を迎える東日本大震災の追悼を願っているとあいさつがあった。のち、黙とうとなった。
満月とあかり
紙袋は、住田を流れる気仙川をモチーフにしており、袋には住田を象徴する写真が張られ、地域資源を活用する願いも込められている。
緩やかにカーブを描くのが気仙川
風はないものの、気温はめっぽう低く、どうしても暖が取りたくなる。カイロが配布されたが、やはり人気は丸太ストーブ。そして、再び住田に登場したT副技監が、酔仙の甘酒があるよ!と教えてくれる。
大船渡からきているH氏と話をする。越喜来での職場が津波で被災し、現在は求職中、望むようなお仕事が見つかるといいんだが・・・
住田の特産、ペレットも投入される
入口のテントでは、おたかさんのお友達が「ミニはらみ丼」を頒布されたいた。おいしい!

しかし、あまりの寒さに耐えかねて、五葉温泉に向かう。土曜日はボランティアの方がたくさん見えるので、ひっつみ定食は売り切れ。鍋焼きうどんをたべる。
待っているとき、ふと「水上さん!」と声をかけられる。市民生活環境課のY主任がお子さんと一緒にお越しになる。毎週来てますよ!と伝える。職場の外でこうやって声をかけられるのはうれしい。
入力後、大広間でくつろいでいると、1歳になるかならないかぐらいの子がなついてきた。帰り際手を振ってくるので、振り返しておく。私と誰かを間違えたかな?
そして、今日は月食。外に出ると月がゆっくりと欠けていった。